名物がないなら作ればいい ~横浜名物「シウマイ」を生んだ、崎陽軒・初代、野並茂吉の精神とは?
南京町の突き出しから生まれた横浜名物「シウマイ」によって、崎陽軒の駅弁にも中華をベースとしたものが登場していきます。なかでも、シウマイと同じく、昭和初期に登場した「ヤキメシ」は、現在も「横濱チャーハン」(730円)として販売されています。平成9(1997)年からいまの名前になったそうですので、上の世代には、「ヤキメシ」のネーミングに懐かしさを憶える方も多いのではないでしょうか。
【おしながき】 ・チャーハン(ご飯、炒り玉子、チャーシュー、海老、グリーンピース) ・昔ながらのシウマイ 2個 ・鶏のチリソース ・筍煮 ・きゅうり漬け
冷めてもパラパラっとした食感が楽しめる「横濱チャーハン」。トッピングの海老も、プリッとしていて心地よい食べ応えです。おなじみの昔ながらのシウマイは2個入っているほか、鶏のチリソースの少しピリッとした味わいが、食欲を一層そそってくれますね。なお、「横濱チャーハン」には、箸ではなく先割れスプーンが封入されていて、食べやすくなっています。折箱も小ぶりなので、小腹が空いたときにも重宝ですよね。
横浜中華街の玄関口となるのはJR根岸線の石川町駅、またはみなとみらい線の元町・中華街駅。横浜駅から中華街へは、根岸線・みなとみらい線の列車ともに、後ろの横浜寄りの車両に乗車し、石川町駅は中華街口、元町・中華街駅は1番出口を目指します。ちなみに、元町・中華街駅からすぐの朝陽門をくぐると、崎陽軒のアツアツのシウマイが食べられる「シウマイBAR(バル)」もあります。
ライター望月の駅弁膝栗毛 「駅弁」食べ歩き15年の放送作家が「1日1駅弁」ひたすら紹介! 著者:望月崇史昭和50(1975)年、静岡県生まれ。早稲田大学在学中から、放送作家に。ラジオ番組をきっかけに始めた全国の駅弁食べ歩きは15年以上、およそ5000個!放送の合間に、ひたすら鉄道に乗り、駅弁を食して温泉に入る生活を送る。ニッポン放送「ライター望月の駅弁膝栗毛」における1日1駅弁のウェブサイト連載をはじめ、「鉄道のある旅」をテーマとした記事の連載を行っている。日本旅のペンクラブ理事。 駅弁ブログ・ライター望月の駅弁いい気分 https://ameblo.jp/ekiben-e-kibun/