阪神が今季ワーストの5連敗で高まる西岡剛待望論
まだフル出場は2試合で、スタメンでの連戦が続いた場合に、疲労がどれだけ出てくるかなど若干の不安は残っている。故障箇所が、選手生命にかかわるアキレス腱だけに慎重に復帰プランが練られているが、チームのピンチに西岡1軍昇格のプランが繰り上げられるのも仕方がないのかもしれない。 阪神OBの評論家、池田親興さんも、「足が使えない間に体を驚くほど鍛えてシェイプアップしていて本人も『ケガする前より調子が良くなった』と言っていた。バッティングの勝負強さだけでなく、リーダーシップがある選手だけに、西岡がベンチにいるだけでチームの雰囲気は変わるし、代打の層を含めたチームバランスも変わる。本当の勝負はもっと先だと思っていたが、ベテランが調子を落として若手が苦しんでいるチーム状況においては必要な戦力だろう」という見方をしている。 現状、代打の切り札は、右がスタメンから外れた中谷か、原口、俊介で、左が伊藤隼太では層は薄い。野球に“たられば”は禁物だが、スイッチの西岡の代打ならば、この日の伊藤、大和の仕掛けの場面で、中日のベンチワークも含めて、また違う結果が出ていたのかもしれない。 1軍に昇格させる以上、スタメンで使いたいのかもしれないが、代打の切り札として西岡がベンチに入るだけで、作戦の選択肢もチームの得点パターンも違ってくる。 西岡は、バッティングに関しては試合勘も徐々に戻っていて、さすがのセンスを発揮していて、代打、あるいはスタメン出場でも連戦でなければスタンバイOKの状況であることも確かだ。 今後、金本監督がどういう決断を下すかだが、今日、明日とナゴヤドームでのアウェー戦のため、早ければ甲子園に帰ってヤクルトを迎える30日にも西岡の緊急昇格があるのかもしれない。