＜7大世界戦会見＞アシロ（右）とグータッチする那須川（撮影・島崎忠彦）

　◇WBOアジア・パシフィック・バンタム級王座決定戦　同級1位・那須川天心《10回戦》同級2位ジェルウィン・アシロ（2024年10月14日　有明アリーナ） 　世界戦7試合を含む8大タイトル戦の公式記者会見が11日、都内で行われた。ボクシングデビュー戦から4戦全勝2KOの“神童”那須川天心は興行2日目のセミファイナルで登場する。アシロとの初タイトル挑戦への意気込みを語り、自身の熱愛報道に自ら言及するなど“舌好調”。国内での世界挑戦資格を得られる地域ベルト獲得への気負いがないことを強調し、3連続KO勝利を見据えた。 　水を差されてもお構いなしだ。黒のキャップをかぶった那須川は、記念撮影で初めてベルトを手にすると目を光らせた。「体調もコンディションも全て整えてきた。世間ともしっかり勝負してきたのでそれをしっかり回収して、必ずいい結果で終わらせたい」 　タイトル挑戦前に思わぬ注目を浴びた。今月上旬、週刊誌報道で「金髪ダンサー」との交際が明らかになった。夜の“ランニングデート”が報じられ、この日は自ら熱愛報道に言及。「いろいろにぎわせています」と舌を出した。心理的な影響については否定しながら「今回、ことが順調に進み過ぎていたので“ここでやってくるか”みたいな（笑い）。ジャブを“突き合っている”ということで…」と苦笑いを浮かべた。 　また今月4日、情報番組に出演した際にはドジャース・大谷に関する発言が波紋を呼んだ。「テレビをつければ大谷翔平。飽きちゃわないんですか」。コメントの一部を切り取られ、批判も浴びた。それでも「いい炎上だと思っている。あれで見てくれる人も多くなったと思う。（熱愛報道も）逆に気合が入った」とポジティブに受け取っている。 　王座を懸けて対戦するアシロとはこの日初対面。「クールでカッコいいと僕を思ってもらっていると思う」と天心節を響かせると「友達を大切にする方なんだという印象」と優等生発言で返され、失笑。天心ワールドに引き込むことには失敗したが「流れの中で相手をしっかり導いて倒すことはテーマ」と自分の土俵に引き込み、3連続KO勝利を見据える。 　勝てば国内での世界挑戦権を得られる一戦。日本人王者4人が占めるバンタム級に宣戦布告しながら「まずはこれを獲ることが一番」と足元を見つめた。話題に事欠かない神童。本業でも世間の注目を一身に集める。