表紙にタレントの顔のアップ リニューアルした「an・an」が狙うもの
一緒に誌面を作っていきたい
―いろいろなタイプの女性がターゲットだけれど、共通するのは「好奇心をたくさん持っていること」なんですね。 能勢編集長:リニューアルにあたってタキさんにアートディレクションをお願いしたのは、彼女のデザインが良かったというのはもちろんですが、情報感度が高く常に楽しいことを探して発信している姿勢が『an・an』にマッチすると感じたからです。登場する女性たちも含め、世の中にアンテナを張って楽しんでいる人と一緒に誌面を作りたいですし、そういう読者が手に取りたくなる雑誌を作りたいと思っています。 ―ありがとうございました。 * * * ■「提案」から「提示」へ これまで、「雑誌はライフスタイルやファッションスタイルの提案をするもの」と認識していた人が多かったでしょう。しかし、リニューアル後の「an・an」からは、「雑誌は考え方を提示するだけ」「選ぶのは読者」という意識が強く感じられました。ウェブによって人々は以前より格段に情報を入手しやすくなりました。多くの情報が行き交う時代にあり、意識的に情報選択を行うことに慣れた読者が求めているものは、「メディアが作り出した答え」から、「自分の答えを見つけ出す面白さ」にシフトしているのかもしれません。 (小川たまか/プレスラボ)