表紙にタレントの顔のアップ リニューアルした「an・an」が狙うもの
ウェブ寄り? サブカル寄り?
―誌面のデザインは要素が多いけれどすっきり見えると感じます。 タキさん:テキストや写真など素材を活かすことにこだわりました。書体や色の種類をシンプルにしたり、ページナンバーを大きくしたり、読みやすさを意識しています。最初にお話をいただいたときから、「元気な感じで」というイメージがあって、それは基本にあります。 ―ウェブ上での反応では、「ウェブから人気に火がついたコラムニストが多い」というものがありました。 能勢編集長:ツイッターをやっている連載陣の方は多いかもしれませんね。でも意識したわけではありません。ウェブと紙媒体との境目はなくなってきている気がしていて…。 タキさん:コンセプトである「好奇心」って、そもそも紙媒体とウェブに分けられるものではない、と思っています。今、ウェブは絶対に日常に入ってきているものなので、連載陣にウェブで人気の人がいるのは自然なことなのかなと。 ―「ターゲットをサブカル女子に寄せたのでは」という反応もありました。 能勢編集長:読者の方の中にはサブカル好きな人もいると思いますが、サブカルとメジャーの境目も今そんなにないと思うんですよね。男性アイドルにキャーって言ってる人でもサブカルにも興味があったり。 誌面をつくるにあたって20~30代の女性にたくさん会っているのですが、それぞれの女性が本当に興味・好奇心の範囲が広いと感じます。同じ号でも、「~~のページが面白かった」という場所が人によって全然違うんです。今はファッションも細分化されているし、20代の○○が好きな女性だからとか、サブカル好きだから…とかで一括りにできない。違いそのものが読者なんだなって思いました。 タキさん:コラム連載陣を見た反応でも、「サブカル寄り」って言う人もいれば、「すごい大御所を集めてきた」って言っている人もいて。 能勢編集長:全てのページを好きになってもらわなくてもいいんです。「私はこのコラムとこのコラムが好きだから読む」というのでいいと思っています。