【NISAのお悩み相談室】NISA口座で含み損を抱えた銘柄をアナリストが診断!「オリエンタルランド」「三越伊勢丹HD」は継続もアリ、「ジャックス」は損切り推奨
【NISAお悩み相談室】「新NISAで買った株が暴落している! 」というザイ読者の悲痛なお悩みに、アナリストがアドバイス! 【図版】三越伊勢丹ホールディングス(3099)を分析! ●「三越伊勢丹HD」「オリエンタルランド」「ジャックス」の 今後の見通しをアナリストが解説! 新NISAで株を買ったものの、2024年7~8月の日本株の大暴落に巻き込まれて頭を抱えている人も多いだろう。はたして、新NISA口座で含み損になっている銘柄は保有し続けるべきなのか、売ってしまうべきなのか。 以下では、読者3人の持ち株をダイヤモンド・フィナンシャル・リサーチのアナリストである仲村幸浩さんが診断。各社の業績や株価の動向を踏まえて、投資の方針を指南してもらった。 NISAの成長投資枠の年間上限は240万円。株の売却で枠が復活するのは翌年なので、頻繁な売買にはあまり向いていない。とはいえ、塩漬けも避けたいところ。長期目線で値上がりに期待できるかが、継続保有すべきか否かの大きなポイントだ。 【NISAの持ち株診断①】 三越伊勢丹ホールディングス(3099)を買ったのに大きな含み損に。 今後、株価は浮上してくるのでしょうか? (東京都・70代) 三越伊勢丹ホールディングス(3099)は、第1四半期の時点で通期の業績予想を上方修正しましたが、それでもなお保守的。さらなる上ブレもありえます。円高による訪日客の減少が懸念されていますが、構造的には円安になりやすい経済状況。長期保有するなら為替を過度に懸念しなくていいでしょう。 インバウンドを追い風にしてきただけでなく、「百貨店を科学する」方針による「個」とつながる戦略やコスト最適化、ROEを意識した資本政策など経営努力を続けています。11月公表予定の新中期経営計画にも注目です。結論としては、継続保有しても問題ないでしょう。 【NISAの持ち株診断②】 オリエンタルランド(4661)を400株買ったら含み損が40万円に! 損切りをすべきでしょうか? (京都府・30代) オリエンタルランド(4661)が運営する東京ディズニーリゾートは、円高によるインバウンド減少の懸念に加え、天候不順で入園者数が伸び悩みました。上期決算で株価がさらに下落する可能性もあります。下期以降は新エリア開業の効果やクルーズ船事業の期待感から持ち直しそうですが、上場来高値の再更新には1年程度はかかりそうです。 1デーパスポートがもらえる優待は500株保有なら拡充されますし、長期で保有する意向なら、このタイミングで100株を買い増して、株主優待を楽しみにしつつ保有継続でもいいと思います。 【NISAの持ち株診断③】 ジャックス(8584)を買ったら今年に入って急落! 株価が上昇基調に戻る可能性はありますか? (千葉県・50代) ここ数年、ジャックス(8584)は自動車ローンや住宅ローンの保証で安定的に収益を伸ばし、株価も右肩上がりでした。しかし、海外市況の低迷や取扱高の減少で業績は前期にピークアウト。成長力の回復には自助努力以上に、外部環境の好転が必要になります。コントロールできない要因であり、株価回復の時期は見通しづらいです。 「山高ければ谷深し」という格言があるように、株価が高値圏から一気に下落すると、調整が長引く傾向があります。いったん損切りがよいと思います。
ザイ編集部
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