練習中に会話するSF増田（右）とPG岡田

　バスケットボールB2リーグのベルテックス静岡が5日、アウェー山形戦で開幕を迎える。B2初年度だった昨季は、西地区4位ながら目標のプレーオフに進出。今シーズンは、森高大監督（35）率いる新体制の下、加入4年目のPG岡田雄三（28＝三島市出身）が、B1昇格に向けてチームをけん引する。 　　　　◇　　　◇　　　◇ 　頼れる司令塔が、オープニングゲームを前に静かに闘志を燃やした。昨季リーグ全60試合に出場し、今シーズンも枢軸を担うPG岡田は「自分たちの新しいバスケをどれだけ早く遂行できるか」と、ポイントを挙げた。 　新指揮官に森監督を迎え、7月から始動した新生ベルテックス。選手も新たに6人が加わった。課題だったリバウンドも克服しつつあり「超攻撃型ディフェンス」「速い展開の走るバスケ」を掲げて、急ピッチでチーム作りを進めてきた。 　岡田は、戦術の変化を落とし込みながらも、「序盤はうまくいかないことも出ると思うが想定内。コート内でのトライ＆エラーで精度を高めていく」と約7カ月に及ぶ戦いを見据えた。ディフェンス面については「相手に合わせた守備ではなく、今季は自分たちの守りが軸。最後は1対1で守れることが求められている」と、昨季との違いを挙げた。 　自身は昨季、いずれもリーグ日本人選手最多となる1試合平均8・8得点、4・9アシストをマークした。守りでも献身的なプレーで貢献してきたが、今季はさらなる進化を実感。「攻撃ではプレーの選択肢が広がり、悩むぐらいに出来ることも増えた。守備でも強度を見せていきたい」と力を込める。 　開幕戦で対する山形は、昨季プレーオフ4強で、3点シュートが武器の攻撃型チーム。森新監督は、敵地で迎える初陣を前に「仕上がりは順調」と手応えを示した。B1昇格に向けた戦いが、いよいよ幕を開ける。【山口昌久】 　○…B1川崎から新たに加入した焼津市出身のSF増田啓介（26）は、開幕を前に「展開の速いバスケで、自分の力を出し切りたい」と力を込めた。森監督から「バスケットIQの高い選手」と評される身長194センチのオールラウンダー。チームが掲げる「超攻撃型ディフェンス」体現へ、「体を張って相手の嫌がるプレーをしていく」と目指す姿をイメージした。