瀬川麻優、初の柔道日本一 「愛してるよ~!」優勝インタビューで叫んだ夫への感謝
◆柔道 全日本女子選手権(21日、横浜武道館) 体重無差別で争われ、瀬川麻優(ALSOK)が初優勝を飾った。決勝は児玉ひかる(SBC湘南美容クリニック)から指導4つを引き出し、反則勝ちを収めた。 瀬川は畳の上の優勝インタビューで「勇気、優勝したよ! 本当にありがとう。愛してるよ~」と叫んだ。昨年3月15日に元柔道選手で同学年の勇気さんと結婚。秋場姓から瀬川姓に変わったが、この1年は国内外で個人戦での優勝が一度もなかった。今月上旬の全日本選抜体重別選手権も準決勝敗退。夫に「ネガティブなことを言っちゃうかも」と漏らした時、「麻優ならいけるよ」と励まされたという。 現在は北海道に練習拠点を置く。結婚後、勇気さんは瀬川の競技生活を支えるため、銀行員から転勤のない会社に転職。週末は互いの母校で一緒に稽古し、映像を研究して技術面のアドバイスも送ってくれていた。優勝インタビューでの“愛の叫び”は「終わってからちょっと恥ずかしいなって」と照れたが、「一番に支えてもらっていたので、もうあの言葉しかないなと思った」と改めて感謝を示した。 グランドスラム大会で3度表彰台に立っている実力者が、過去最高が8強だったこの大会で壁を破った。26歳は「まだ年齢も年齢でチャンスはあると思っている。ロスまで頑張ってやっていきたい」と、28年ロサンゼルス五輪を視野に入れていることを表明した。 今大会は78キロ超級でパリ五輪代表の素根輝(パーク24)、5月の世界選手権代表の冨田若春(コマツ)が不在だった。「素根選手だったり冨田選手だったり、強い選手が出た時の優勝が本物だと思っている。それに向けて頑張っていきたい」。真の日本一へ、決意を新たにした。
報知新聞社