<リオ五輪>本日深夜準々決勝 女子バレー、日本が米国を倒す4つの条件
2勝4敗でグループリーグをなんとか突破した女子バレーの日本代表が、日本時間の日付を超えた17日午前2時から準々決勝で、強豪のアメリカと対戦する。アメリカはグループリーグBを無敗で1位通過しており、開催国ブラジルと共に優勝候補に挙げられているチーム。五輪は2大会連続銀メダルで悲願の初優勝を虎視眈々と狙っている。日本は過去に2010年の世界選手権の3位決定戦や2011年のワールドカップでアメリカを破った実績はあるが、“前哨戦”となった6月のワールドグランプリではセットカウント0-3で完敗した。 ロシアのプロリーグでプレーしていて欧州で大会MVPも獲得しているジョーダン・ラーソン、1m93cmの高さがあるキンバリー・ヒルの両ウイングスパイカーは強烈な破壊力を持ち、ミドルブロッカーの高さ、攻撃力、ブロック力も抜群。フォルケ・アキンラデウォは、最高到達点3m31cmを誇る。アメリカは、攻撃力だけでなく、相手のトスの動きを見て反応するリードブロックが優れていて、中央に選手が集まってから対応するバンチリードと呼ばれるブロックで攻撃を封じ込んでくる。 しかも、オポジットのケリー・マーフィーは、日本の上尾メディックスで荒木絵里香と昨季まで共にプレーしていて日本バレーを熟知しているから厄介だ。勝てば金星。準決勝に進めば2大会連続のメダル獲得に王手をかけることになるが、果たして日本にアメリカを倒す可能性はあるのだろうか。 元アテネ五輪代表の大山加奈さんは「厳しい戦いになることは間違いありません。でも、向かっていくチームの方がプレッシャーはないと思います。逆に勝って当たり前のアメリカは戦いにくいので心理面では日本にアドバンテージがあります。開き直ることができれば可能性はあります」とした上で、アメリカに勝つための条件を4つピックアップした。 1.キンバリー・ヒルへの集中攻撃 2.ミドル攻撃、バックアタックの活用 3.木村沙織の復調 4..連続失点をせず2点差までで粘り続ける 「アメリカは、ミドル攻撃を多く織り交ぜてきて、サイド攻撃も速いのですが、サーブをヒル選手に集中させて潰すことでしょう。ここまで日本の石井選手は膝をつくようなレセプションを強いられ一歩攻撃への動きを遅らされていますが、同じようにヒル選手の前後を揺さぶり、膝をつくようなレセプションをさせたいですね。アルゼンチン戦では、ほとんどの選手がエースを決めるなど、サーブが良くなってきています。全員でサーブで崩して、相手にミドルを打たせない形をできるだけ多く作ることです。そこで、ヒル選手しか打てない状況を作ってしまえば日本のディフェンスも絞りやすくなります」 キンバリー・ヒルは、直近のワールドグランプリでベストアウトサイドヒッター賞を獲得してリオ五輪に乗り込み、グループリーグでもその調子を維持しているが、サーブで徹底的に狙えば、そこが綻びになる可能性があるという。