日本代表コーチも驚いた、渋野日向子の「大変身」…!新スイングはどこが変わったのか
部活のような合宿で充実の日々
「渋野はもともとドローボールが持ち球でしたが、ドローボールは飛距離は出やすいけど止まらない。それでセカンドショットをグリーンで止めたいと考えてフェードを求めた時期もあったんですが、結局、原点回帰で本格的にドローに戻そうと考えたんです。それで、上田桃子らドローボールヒッターを多く抱える辻村コーチに教わることにした。 辻村コーチはオフに教え子を集めて宮崎で合宿を行うんですが、渋野も2週間以上参加して、ドローボールへの原点回帰に向けてかなり振り込んだそうです。チーム辻村の合宿はファミリー的な雰囲気で、大きな家を借りて全員で寝泊まりし、食事の準備も交代制。部活のノリのような感じですから、明るい性格の渋野も気持ちにメリハリをつけられて、充実した日々を過ごせたはずです」(同前) すぐに成果が手に入るほど甘い世界ではないことはよくわかっている。ブレることはなかった。だから、つかめた。視界が一気に開けるスイングを。 「テークバックは低いままですけど、シャフトを立てて使っていたので、球も高かったですし、スピンも利いていた。リズムもよくて、平たく言うと頑張って振っていない。テークバックの切り返しが、すごくゆったり降りてきたので、いつも同じところに同じ入射角で降りていました。どんなときも、どういう状況のライであっても同じスイングができるような再現性の高いスイングができていました」(服部氏) とはいえゴルフは突然、スイングに変化が生じることがある。4日間、安定させることも難しい。だからこそ、それができたことによる手応えも大きいものとなる。 つづく記事「ドン底からの大復活…! 苦悩の渋野日向子を支えた「大切な存在」と、メジャー2勝目の可能性」では、服部氏が「深いトンネルから抜けた」と断言する理由と、渋野を支える“なくてはならない存在”を明かす。
週刊現代(講談社)