島根県出身画家・山下二美子さんふるさとで59年ぶり個展 「生と死」テーマに創作続ける
山陰中央テレビ
島根県飯南町出身の画家・山下二美子さんの作品展が、松江市の島根県立美術館で開かれています。 大小さまざまなキャンバスに描かれた絵画。松江市の県立美術館で10月30日から始まった山下二美子さんの作品展です。会場には、絵を描き始めた頃から2024年までの64年間に制作した絵画などあわせて80点が並びます。 山下さんは飯南町出身で、大学を卒業後に奈良県を拠点に制作を続けてきました。山下さんにとって、実に59年ぶりのふるさと・島根県での個展です。 「原発忌・放射性雲の下に」 重い色調で印象的なこの作品、左側に描かれたのは原子力発電所。真ん中には、山下さんにとって重要なモチーフの「牛の頭蓋骨」が大きく描かれています。 「いちにち」 この作品は、山下さんが思いをはせる記憶の世界を表現。ひと際目を引く青いマスには被ばくした少女と長崎に原爆が落とされた時刻「11時2分」の文字。広島の原爆や福島の原発事故に心を痛め、生と死をテーマに制作を続けています。 山下二美子さん:Q絵を通じて伝えたいことは 見たくない破壊された映像ばかり見ている。破壊したのを描かないと通じないところもあると思うが、そういうことを見なくていいような時代がほしい。 この作品展は、松江市の県立美術館で11月4日まで開かれています。
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