「ねんきん定期便」を見ると怖くになります…そもそも給与が低いので、どうにもならないですか?
毎年誕生月に届く「ねんきん定期便」を見て、「年金受給額の見込額が少なくて不安……」と感じる人もいるでしょう。給与自体が少ないと感じている人は、年金以外にも老後に備えられる方法についても知っておく必要があります。 本記事では、受け取れる年金見込額が少ない場合の対処法について解説します。将来のために、お金を増やしたいと考えている人は参考にしてください。 ▼夫婦2人の老後、「生活費」はいくら必要? 年金額の平均をもとに必要な貯蓄額も解説
将来受け取れる年金はどれくらいか
ねんきん定期便とは、これまでの保険料納付額や、将来受け取れる予定の年金額といった年金記録が記されたものです。記載されている内容は、年齢によって違います。 将来受け取れる年金がいくらくらいであるか、日本年金機構「令和6年4月分からの年金額等について」で見ていきましょう。 ●国民年金(老齢基礎年金の満額):月6万8000円 ●厚生年金(夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な年金額):月23万483円 年金納付額や年金加入期間が少ないと、受け取れる年金額が上記の金額よりも少なくなる可能性があります。
老後に必要なお金
老後の生活に必要なお金はいくらくらいになるでしょうか。総務省「家計調査年報(家計収支編)2022年(令和4年)」によると、65歳以上の1ヶ月あたりの消費支出は以下のとおりです。 ●65歳以上の夫婦2人の無職世帯:23万6696円 ●65歳以上の単身無職世帯:14万3139円 上記の金額が必要である場合、たとえ満額受給であったとしても年金だけでは生活が苦しくなる恐れがあります。
将来に備える方法
ねんきん定期便を見て受け取れる年金額が少ないと感じた場合は、別の方法で将来に備えていきましょう。給与が少なくてもできる方法はあるため、悲観する必要はありません。 本項では、老後に備えて年金の受給額を増やす方法と、年金以外で老後資金を得る方法について紹介しますので、自分に合った方法を見つけてください。 ■継続就労 65歳で定年を迎え仕事を引退すると、一気に収入が途絶えて年金に頼らざるを得なくなります。しかし、継続就労することで収入を得られるため、年金だけでは足りない分を補えるでしょう。 ■個人年金保険・iDeCo 公的年金のみならず、私的に年金の積み立てをして老後の資金を準備することも可能です。私的な年金には、生命保険の一種である個人年金保険や、個人型確定拠出年金であるiDeCo(イデコ)があります。 個人年金保険もiDeCoも、税制上の優遇を受けられます。個人年金保険の場合は、払い込んだ保険料に応じて、所得税や住民税が軽減される個人年金保険料控除を受けることが可能です。 iDeCoの場合は、掛金や運用益の給付を受けるときに優遇措置が講じられます。将来受け取る年金を増やせるだけでなく、現在納めなくてはならない税金の負担をおさえることができるかもしれません。 ■新NISA NISA(ニーサ)とは、少額投資非課税制度のことで、日本国内に住んでいる18歳以上であれば誰でも利用できます。新NISAはこれまで投資をしたことがない人であっても利用しやすい制度で、少額から投資できる点が特徴です。毎月決まった額を積み立てていき、運用してお金を増やしていきます。 通常の株式や投資信託の場合は、利益や受け取った配当に約20%の税金がかかるものの、新NISAは運用益が非課税です。