仙台一ナイン

　来年春の第96回選抜高校野球大会の21世紀枠出場選考に向けて、12月8日に各地区推薦の9校が発表される。すでに北海道をのぞく各都府県の推薦校が出揃い、そのなかから地区推薦が選出されるが、その推薦校を予想してみることにする。 【一覧】21世紀枠推薦校リスト 　東北地区は、仙台一（宮城）と光南（福島）の一騎打ちとみている。推薦された高校のなかで、東北大会にコマを進めたのは2校だけで、実績では他の候補に勝っている。 　仙台一は準決勝で敗れたものの優勝した聖和学園と接戦を演じた。さらに東北大会でも、初戦で敗れた八戸学院光星（青森）にも接戦を演じている。光南は福島で準優勝したが、東北大会では一関学院（岩手）に完封負け。戦いぶりでは、やや仙台一に分があるようだ。近年、レベルが向上していると言われている宮城県で3位に入った点もプラスだろう。 　仙台一は東日本大震災時に被災し、グラウンドは津波被害を受けた。これを教訓に海岸の防災林を育てる運動に参加しているという。県内屈指の進学校であり文武両道を実践していることも、県の推薦理由に挙げられている。光南は部員の多くが地元出身で、地域から応援されていることも推薦理由に挙げられているが、インパクトが大きい仙台一がリードしているとみる。 　文武両道に励んでいる弘前南（青森）や山形南（山形）、地域振興に貢献している水沢工（岩手）や大館桂桜（秋田）と、他の候補もそれぞれアピールポイントはあるが、総合的にみて、仙台一が地区推薦校に最も近いと思われる。