パリの主役は君たちだ!「マイアミの奇跡」超個性派集団が1つになった「徹底」と「野心」城彰二がパリ世代に伝えたいこと
■狙いの徹底で生まれた共通意識「奇跡に近いかもしれないけど、分析力と戦う姿勢でチームが1つになった結果」
城彰二さん、前園真聖さん、中田英寿さんら、世代のスター選手が集結し、個性的な選手がそろっていたアトランタ五輪日本代表。 ブラジルと戦う前、どんな試合になってもいいから攻めたい攻撃陣と、しっかり守備をしてから組み立てたい守備陣とで意見がぶつかることもあったそうです。 それでもブラジルの唯一の「穴」を狙う姿勢がチームを1つにしたと城さんは話します。 城「とにかく狙いを徹底して戦おう、という共通意識、戦う姿勢が生まれてチームが1つになったと思います。奇跡と思われるのは当然、奇跡と言われても仕方が無いし、奇跡に近いかもしれないけど、分析力と戦う姿勢でチームが1つになって結果がついてきたんだと思います」
■超個性派メンバーを1つにした「野心」悲願の金メダルを目指すパリ五輪世代に伝えたいこと
ブラジルを相手にしても動じず、狙いのサッカーを徹底できた要因として、個性的な選手たちが共通して持っていた「野心」があったと城さんは振り返ります。 日本史上初の金メダルを目指すパリ世代のメンバーにも「野心」を持って戦って欲しいとエールを送ります。 城「当時のメンバーは、1試合でも多く戦いたい、もっと上にいきたい、という思いがとにかく強かった。フル代表より強いとメディアに言い放ったこともありましたし、日本代表を背負っていくのは僕たちだという野心が強かったから、ブラジル相手でも動じることはありませんでした。パリ世代の選手たちも、これから自分たちが日本を背負っていくんだ、俺たちがフル代表に食い込んでいくんだ、という気持ちで全員が臨んで欲しいです。デンマークでプレーする鈴木唯人選手(ブレンビー)、ベルギーでプレーする藤田譲瑠チマ選手(シントトロイデン)をはじめ、個の能力はものすごく高いです。若くして海外を経験している選手もいるし、Jリーグで活躍している選手もいて、潜在能力は僕たちと比べて、計り知れないくらい上。何かのきっかけでチームが1つになった時に、とてつもない力を発揮するんじゃないかという期待を持っています」