「足がちぎれてもいいぐらいのつもりで…」DeNA・東克樹、チームに恩返しの力投【日本S第3戦】
◇29日 SMBC日本シリーズ2024第3戦 ソフトバンク―DeNA(みずほペイペイドーム) 復活したエースが流れを変えた。DeNAの先発・東克樹投手は左脚負傷からの復帰登板で7イニングを1失点の力投。10安打を許しながらも最少失点で初戦から2連敗していたチームに活力を与えた。 「投げられる喜びを感じながらマウンドに立ちたい思いがあった。足がちぎれてもいいぐらいのつもりでマウンドに上がりました。粘り強く投げることができた」 12日に先発した阪神とのクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ第1戦(甲子園)で左もも裏の肉離れを発症。まさかのアクシデントで戦列を離れてから、投球に専念できる指名打者制の敵地を見据えて黙々と調整に励んだ。迎えたマウンドで1点リードの1回に3本の安打を喫して1失点。立ち上がりにばたついたが調子を上げた。その後は6回まで毎回走者を背負いながらも要所を締め、グラウンド外からの”攻撃”にも立ち向かった。 2点リードの6回だった。1死一塁で打席に今宮を迎えたところで原球審にネット裏を指さしてアピール。その後、場内に「投手が投げる間際の口笛などはご遠慮いただきますようお願いいたします」と異例のアナウンスが流れた。試合後の東は「ペイペイドームは指笛禁止されてないので全然問題ないんですけど、モーションに入ってからわざとやってるように感じた。一球一球が勝負の世界でやっている中で、そういったことはやめてもらいたい」と訴えた。 DeNAはセ・リーグ3位からCSを突破。レギュラーシーズンで13勝をマークした左腕が、大舞台に立たせてくれたチームメートに恩返しの投球で報いた。
中日スポーツ