ハーバードとMIT、デモ参加者に最後通告-退去しなければ停学も
(ブルームバーグ): 米名門ハーバード大学とマサチューセッツ工科大学(MIT)は、パレスチナ自治区ガザでのイスラエル軍の攻撃に抗議するデモで卒業式シーズンを前に緊張が高まる中、学生らに活動拠点から撤収しなければ処罰すると警告している。
MITのサリー・コーンブルース学長は、親パレスチナ派のデモ参加者に対し、6日午後2時半(日本時間7日午前3時半)までにキャンパス内の野営地から退去するよう指示した。そうしない場合、学生は即座に停学処分を受けることになり、すでに学内の規律委員会から制裁を受けている場合は、さらに厳しい処分が下される。
ハーバード大学では、アラン・ガーバー暫定学長がデモ参加者に対し、ハーバード・ヤードでの野営をやめなければ、停学を含む処分を受けることになると通告。「野営の継続は、大学の教育環境に重大なリスクをもたらす」と発表文で述べた。
抗議デモが数週間にわたりエスカレートする中、東海岸やカリフォルニア州、テキサス州の大学は取り締まりを強化している。コロンビア大学は大学全体での大規模な卒業式を中止した。同大学は先週、ニューヨーク市警に介入を求め、キャンパスの建物を占拠していた数十人を含む親パレスチナ派デモ参加者100人余りが逮捕された。
ロサンゼルスでは、南カリフォルニア大学が安全上の懸念から卒業式を中止し、代わりに小規模な式典を行うこととした。
ハーバード大学の最初の卒業式イベントは、5月21日にハーバード・ヤードで予定されている。マサチューセッツ州ケンブリッジにある同大学はこれまでのところ、コロンビア大学やダートマス大学、バージニア大学などのように、野営地を撤去するため警察を導入していない。
ハーバード大学警察にコメントを求めたが、すぐには返答はなかった。ケンブリッジの警察当局によると、野営地での抗議活動に対応にするため人員などを割いてはいないものの、ハーバード大学やMITの大学警察と定期的に会合しているという。