土砂災害発生の恐れ、新たに4町村の302カ所公表 青森県
青森県は29日、土砂災害が発生する恐れのある場所として、野辺地、横浜、東北、六ケ所4町村の302カ所を新たに公表した。7月に公表済みの32市町村2646カ所を含め、危険箇所は県全体で36市町村2948カ所となった。病院や保育所、学校がある場所も含まれており、県は災害リスクの把握や迅速な避難に役立てるよう呼びかけている。 公表は、全国各地で土砂災害警戒区域外での災害が多発していることを受けた国の指針変更に基づく対応。4町村は7月の公表時に危険箇所の抽出作業などが間に合わなかったため、今回追加で公表された。 4町村分を加えると、崖崩れの恐れがある急傾斜地は県全体で2056カ所、土石流が発生する恐れがある場所は892カ所に増えた。 県河川砂防課によると、今回公表された302カ所のうち、病院や保育所、学校など要配慮者利用施設や公共施設を含むのは41カ所。県全体では518カ所となった。 東北町ではちびき病院や乙供文化保育園、第三保育園などが土砂災害が発生する恐れのある場所として抽出された。同町総務課の防災担当者は「危険箇所を確認した上、必要に応じてハザードマップに反映させるなどして住民に注意喚起していく」と述べた。 2948カ所の具体的な場所は、インターネット上の専用サイト「青森県土砂災害警戒区域等マップ」で閲覧できる。県はこのうち要配慮者利用施設や公共施設を含む場所を優先して来年度から詳細な調査を行い、要件を満たした場合に警戒区域に指定する。