【巨人】坂本「練習するしかない」門脇「慌てた」…堅守2人の失策から失点、松井連続押し出しで5位転落
◆JERA セ・リーグ 巨人4―6DeNA(6日・東京ドーム) 巨人がDeNAに連敗し、2カード連続の負け越しが決まった。4回、今季初めて1番でスタメン出場した浅野翔吾外野手(19)の犠飛で一時は勝ち越したが、救援陣が守り切れずに逆転を許した。守備の要である坂本、門脇の失策がいずれも失点に結びつくなど、阿部慎之助監督(45)の目指す守り勝つ野球が実践できず。借金は今季ワーストの2となり、5位に転落した。 鉄壁の内野陣が取れるアウトを取れなかった。守備のミスが勝敗を大きく左右した。坂本、門脇の2失策がともに失点に直結してDeNAに連敗。阿部監督は「ミスしたらやっぱり勝てないね」と受け止めた。2カード連続負け越しで3勝5敗の借金2となった。 1―0の4回1死、オースティンの三塁線のゴロを坂本が一塁にランニングスローしたが、高く浮いて悪送球。無安打投球だったグリフィンが次打者から3連打で2失点して逆転された。 直後の攻撃で逆転して3―2と再び1点リードで迎えた5回。1死二塁から度会の遊ゴロを処理した門脇の送球が浮き、一塁・岡本和の足が離れてセーフ。2死三塁のはずが悪送球で1死一、三塁となり、この回3失点で再逆転を許した。門脇は「ランナーが見えて慌てた部分はあった。冷静にいかないといけないと思います」と反省した。 三塁・坂本と遊撃・門脇は阿部監督が昨秋、一塁・岡本和とともに早々にレギュラーを明言したチームの中心選手。坂本は川相内野守備コーチと連日、守備の反復練習を重ねていて「アウトにしないといけない打球だったので、練習するしかない」と胸に刻んだ。門脇も試合前の川相コーチとの守備の基礎練習を日課にするなど自覚十分。堅守を誇る中で珍しく生じた綻びを次に生かしたい。 投手では同点の5回1死満塁で井上が牧を遊飛に抑えた後、宮崎を迎えて松井にスイッチしたが、2者連続押し出し四球を与えた。阿部監督は「本人に聞いてくれない?」と多くを語らず、継投の意図については「宮崎はウチの左投手が4割くらい打たれているからね。そういうのを加味して一人だけでもと思って(松井を)投入したんだけどね」と説明。困ったらど真ん中の精神を発揮できなかった松井は2軍降格が決まった。 「0点に抑えれば負けない」と守りを重視する中、DeNAにやりたい野球をやられた。4回1死満塁で浅野の飛球を左翼・佐野が好捕して長打でなく犠飛にとどめたプレー。2番手・上茶谷の3回無失点のロングリリーフ。勝負どころで最少失点に抑える守りが光った相手に軍配が上がった。 「ボールもいつもより走っていなかったので、ちょっと早めに見切った」と4回62球2失点の先発グリフィンに4回の攻撃で代打を出し、一時逆転となる2得点。9回も3安打で1点を返して反撃した。「一戦一戦やっていくしかない。最後もすごくいい粘りを見せているし、良い形も作れているので、そこは悲観せずに前向きにやってもらいたい」。ミスを糧にして同一カード3連敗阻止に全力を尽くす。(片岡 優帆) 記録メモ 巨人は満塁のチャンスで、浅野の犠飛で1点を挙げたが、一方、6度の満塁のピンチでは2つの押し出し四球に、安打も2本許した。 今季、巨人の満塁のチャンスと、ピンチの打撃結果は(K…三振、×…凡打、飛…犠飛、B…四球) チャンスK×K××飛飛 ピンチ 安安二安×BBK 攻撃では7度の満塁機で、5打数ノーヒット(2犠飛で2打点)と安打がない一方、守りでは8度のピンチで6打数4安打の被打率.667、押し出し四球2つを含め、9打点を献上している。
報知新聞社