廃校舎活用し職人塾開校 内装・電設・造園4社連携 福島県いわき市
福島県いわき市内の内装・電設・造園業者4社でつくる一般社団法人は30日、2019年に廃校になった、いわき市の旧白水小校舎に職人育成塾ふくしま・いわき校を開校した。民間企業の連携による職人訓練校開校は県内では初めて。 未経験者の訓練を通じて建設業の専門工事に従事する技能者を自前で確保し、地元への就職も後押しする。企業の枠を超え、人材育成と廃校利活用という社会課題解決を図る。既存の職業訓練施設と比べ、未経験者がより現場に即した実習が無料で受けられ、短期間に無料で資格が取得できる点が特長という。 市内の田村建材、山一緑化土木、大和電設工業、いわきサッシの4社でつくる一般社団法人職人育成塾ふくしまが運営する。市が所有していた木造2階建て校舎と、地権者の土地を田村建材が購入した。10~40代の10人が入校し、11月9日まで開校する。 開校式は同校で行われ、同法人の田村哲朗代表理事(田村建材社長)が「建設業界の人材確保や市内への若者定着、地域活性化に貢献していきたい」とあいさつ。訓練生を代表し木下季己(りき)さん(26)=いわき市=が「成長と成功をつかめると信じて訓練に励み、知識と技術を高めていきたい」と決意表明した。引き続き訓練生は講習に臨み、実習で使うモックアップ(実物大模型)などの説明を受けた。