ハヴァーツ(C)Getty Images

28日、プレミアリーグ第35節が行われ、冨安健洋の所属するアーセナルはトッテナムのホームに乗り込んだ。 【動画】ハヴァーツ→サカのカウンター炸裂！ ロンドン北部をホームタウンとするアーセナルとトッテナムによるノースロンドン・ダービー。現在5位のトッテナムは3試合未消化で、4位アストン・ヴィラと勝ち点差「7」。チャンピオンズリーグ（CL）出場権獲得に向けて負けられない一戦。0-4で大敗を喫した13日の第33節ニューカッスル戦からはスタメンを3人変更。負傷により今季絶望となったデスティニー・ウドジェ、イヴ・ビスマ、ブレナン・ジョンソンに代えて、ベン・デイヴィス、ピエール＝エミール・ホイビュア、デヤン・クルゼフスキを起用した。 一方、暫定首位アーセナルは連勝中。1試合未消化の2位マンチェスター・シティとの勝ち点差は「1」。プレミアリーグ制覇に向けて勝利が必須の一戦へ5-0で大勝した23日の第29節チェルシー戦と同様のメンバーを先発のピッチに。冨安は左サイドバックで先発した。 試合は序盤から中14日のトッテナムが積極的にゴールに迫る中、時間の経過とともにアーセナルが押し込み始める。13分、冨安からパスを受けたトーマス・パーティが相手最終ラインの裏へロングパス。ボックス左に抜け出したマルティン・ウーデゴールのキープから中央に走り込んだカイ・ハヴァーツがゴールネットを揺らすも、ここはウーデゴールのオフサイドを取られた。 それでも15分、ブカヨ・サカの右CKをニアサイドで冨安と競ったホイビュアが頭で触ると、ボールはそのままゴールへ。アーセナルが欲しかった先制点を奪った。 追いかける立場となったトッテナムは19分、20分と立て続けにジェームズ・マディソンのクロスからクリスティアン・ロメロがヘディングシュートでアーセナルゴールを脅かすと、22分には右CKの流れからペドロ・ポロが敵陣中央やや右からミドルシュート。ボックス内で付近で混戦となった中、ミッキー・ファン・デ・フェンが抜け出してゴールに流し込んだ。だが、VARが介入すると、ファン・デ・フェンがオフサイドポジションにいたとし、ゴールは取り消しとなった。 何度かピンチを迎えながらも難を逃れたアーセナルは27分、自陣中央でサカがハヴァーツにボールを預けると、相手最終ラインの背後にスペースを見つける。この動き出しを見逃さなかったハヴァーツがロングボールを送り、ボックス右に侵攻したサカが切り返しから巧みにゴール左へと流し込んだ。 リードを広げられたトッテナムは31分に追い打ちとなるアクシデント。ティモ・ヴェルナーがプレー続行不可能となり、ブレナン・ジョンソンをスクランブル投入する事態に見舞われた。そんな苦しい状況のトッテナムに対して、アーセナルは38分、ライスからの左CKをニアサイドでハヴァーツがヘディングシュートを叩き込んで、3点目を記録した。 ボール支配率約70％をトッテナムに許しながら、3ゴールと効率よく得点を重ねるトッテナム。48分には敵陣中央右からのFKをファーサイドの冨安がダイビングヘッドで合わせたが、ゴール上へと外れた。53分にはボックス左に侵攻したハヴァーツのクロスをファーサイドでサカが左足ボレーシュート。強烈なシュートが枠を捉えるも、足を残していたGKグリエルモ・ヴィカーリオに阻まれた。 後半半ばに差し掛かった63分、トッテナムはホイビュアとマディソンに代えて、ビスマとヒザのケガから復帰したリシャルリソンを投入した。対するアーセナルもレアンドロ・トロサールを下げて、ガブリエウ・マルティネッリを投入した。 ここまで3点を奪い、順調な試合運びを見せているアーセナルだが、軽率なプレーから失点。トッテナムは64分、バックパスを受けたGKダヴィド・ラヤにプレスを仕掛けると、アーセナル守護神がパスミス。ボックス手前で奪ったロメロが冷静にゴールに流し込んで、1点を返した。 2点差に縮めたトッテナムは終盤にかけて攻勢を強める。すると84分、ボックス内での混戦でいち早く反応したベン・デイビスがボールに触れると、クリアを試みようとしたライスに蹴られる。一度は見逃されたものの、OFRの結果、PKを獲得する。これをキッカーのソン・フンミンが左に突き刺して、1点差に詰め寄る。 追いつきたいトッテナムはその後も攻勢を続けた。しかし、アーセナル守備陣の前に同点ゴールは生まれず、試合終了。3-2で逃げ切りに成功したアーセナルが3連勝で暫定ながら、2位マンチェスター・Cとの勝ち点差を「4」に。対するトッテナムは連敗でCL出場権獲得が遠のいている。 ■試合結果 トッテナム 2-3 アーセナル ■得点者 トッテナム：ロメロ（64分）、ソン・フンミン（87分） アーセナル：オウンゴール（15分）、ブカヨ・サカ（27分）、カイ・ハヴァーツ（38分）