「先生が、私の肩を抱いて…」 創価学会名誉会長「池田大作氏」演じた“元ジャニーズ俳優”が明かしたエピソード
〈本日よる6時から2夜連続放送〉 〈池田大作氏逝去1年〉 【レア写真】「人間革命」ロケ現場で人気俳優たちに囲まれる「池田大作・名誉会長」
そんな「日本映画専門チャンネル」の広告が載ったのは、11月15日付の聖教新聞だ。何が放送されたのかというと、映画「人間革命」と「続人間革命」である。創価学会の誕生から歴代会長の“苦闘”を描いたもので、原作は池田大作元名誉会長だ。前者は1973年公開、そして後者は76年である。 ストーリーは聖教新聞に連載されていたので学会員ならご存じだろうが、もちろん、映画の数年前に引き起こされた言論出版妨害事件など一秒も出てこない。
人気俳優がずらり
一方、キャストはすごい。まず、両作品でメイン役の戸田城聖(2代目会長)を演じるのが丹波哲郎。その妻役が新珠三千代。初代会長の牧口常三郎は芦田伸介、日蓮上人が仲代達矢、他にも渡哲也、黒沢年雄と当代きっての名優がずらり。人気俳優ばかりなのでチョイ役の大竹しのぶを見つけるのが大変なほど。監督は「トラ・トラ・トラ!」「宇宙戦艦ヤマト」を撮った舛田利雄である。そして、「続」では、いよいよ「山本伸一」が登場する。つまり、池田氏のことで、演じたのは、往年のアイドル・あおい輝彦だ。 名優を並べたおかげなのか、「人間革命」は、その年の東宝作品で配給収入ナンバーワン。「続人間革命」も「犬神家の一族」を押さえて、年間1位となった。 が、ジャーナリストの乙骨正生氏が言うには、 「私は当時学生(創価中学、創価大学卒)で、もちろん両作品とも観ています。興行収入が上位になったのは、友人知人に両映画を薦めたり、あるいは上層部の指示で映画館に連れて行ったから。創価学会が選挙でよく使う“F(フレンド)作戦”の映画版です」 放送した「日本映画専門チャンネル」は、 「決して、池田さんが亡くなられた日に合わせて放送したわけではありません」(広報担当者) と言うのだが、冒頭にあるように〈逝去1年〉を意識したのは間違いあるまい。何より力が入っていると感じさせたのは、「続」の終了後に、あおい輝彦の特別インタビューが入っていることだ。 そこでは、あおいが当時をこう振り返っている。 〈(撮影現場を訪れた)池田先生が、私の肩を抱いて“私の母親が、あおいさんのスチール写真を見て、どこか幼い頃の(池田氏の)面影と似ていると言ったんだよ”と話してくれたのです。僕が演じたその人に言われたら、これ以上のお墨付きはありませんよね〉 「週刊新潮」2024年11月28日号 掲載
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