強い香りの島ミカン、自家用だけではもったいない! 埋もれた逸品を鹿児島の魅力伝える絶品に…温州ミカン発祥地・長島由来のオリジナル焼酎開発へ ふるさと屋台村で今秋提供
かごっまふるさと屋台村(鹿児島市)従業員らが19日、オリジナル蒸留酒の製造に向けて、長島町で島ミカンを収穫した。麦焼酎の原酒に漬け込み、本格焼酎の日(11月1日)から屋台村の店内で提供する予定。 【写真】収穫されたばかりの青い島ミカン=長島町浦底
屋台村はJR鹿児島中央駅そばに2拠点を構える。国内外からの旅行客に新たな鹿児島の魅力を伝えたいと、特産のかんきつ類を使った焼酎開発を模索。温州ミカン発祥地である長島にたどり着いた。 ミカンの博物館「マンダリンセンター」を管理する長島大陸まちデザインの協力でいろいろなかんきつ類を試し、島ミカンを選んだ。実は小さく、清涼感ある強い香りが特長。果汁を刺し身にかけたり、そのまま食べたりと用途は広いが、多くは自家用だった。屋台村側から話を聞いた農家らが「長島のPRになるなら」と、果実の提供を決めた。 19日は屋台村の齋藤光村長(40)や、各店で働く若者など15人が早朝から長島を訪れた。畑の隅などに植えられた島ミカンの木から直径2、3センチの小さな実をもぎ取るたび、爽やかな香りが広がった。齋藤村長は「これほどの素材が知られていないのはもったいない。新しい酒で鹿児島の魅力を伝えたい」と意気込んでいた。
島ミカンは姶良市の白金酒造に運ばれた。収穫にも参加した同社の福村好範営業1課長(38)は「炭酸で割ると、焼き魚や塩味の焼き鳥に合うはず」と話していた。
南日本新聞 | 鹿児島