中学生人権作文コンテスト長崎県大会 最優秀に長崎と佐世保の2人 応募者1万5888人
第43回全国中学生人権作文コンテスト県大会の表彰式が7日、長崎市平野町の長崎原爆資料館ホールであり、最優秀賞に同市立淵中2年の神門みなみさん(14)「飛び込み台に立つ」と佐世保市立相浦中1年の中山彰乃さん(13)「チャレンジャー」が選ばれた。2作品は中央大会に推薦された。 長崎地方法務局と県人権擁護委員連合会が主催、長崎新聞社など後援。県内147校、1万5888人の応募があった。この日は入賞者が朗読もした。 神門さんは3歳から始めた水泳に夢中だったが、別のスクールに通いだしてから、いじめに遭い、自信を失い、体調を崩した。「水泳をやめても他のことを頑張ればいい」という母親の言葉に救われ、担任教師や学友にも支えられて立ち直ることができた。 つらい経験から学び、「周りに頼る勇気を持つことが前に進むことにつながる」「(いじめる側も含め)孤独を感じている人に気付けるようになりたい」などと考えるようになった。「自分らしく輝けるように失敗を恐れず、挑戦したい」と決意を新たにした今を「飛び込み台に立っている」にたとえた。 中山さんは脳性まひの弟がいる。抱っこや意思疎通が「大変」。駐車場の車止めポールが邪魔で車椅子を降ろしにくいといった「不便」もある。かわいそうと同情されるが、自分たちには当たり前の日常なので「頑張っているねと言ってほしい」。 海外で障害者をチャレンジャーと呼ぶことがあると知り、「尊敬する意味がある気がしてすごくいいな」と感じた。将来「歌のお姉さん」になって「普段からチャレンジャーの子たちがテレビに出ることで、いろんな人がいることが当たり前という社会になり、もっと過ごしやすくなる」ようにしたいと夢を描いた。