【プレイバック’03】安藤美姫&浅田舞・真央姉妹"ブレイク前夜"ジュニア時代の氷上撮
10年前、20年前、30年前に『FRIDAY』は何を報じていたのか。当時話題になったトピックをいまふたたび振り返る【プレイバック・フライデー】。今回は20年前の’03年12月12日号掲載の「安藤美姫&浅田姉妹『黄金世代の3美少女』密着撮」をお届けする。 【まるで妖精】カワイイ…氷上で舞う13歳の浅田真央…! 現在、グランプリファイナルで熱戦が繰り広げられているフィギュアスケート。’03年当時の日本女子は実力者が揃う中で、ジュニア世代に将来を期待される選手たちが頭角をあらわしつつあった。その全日本ジュニア選手権を取材している。 ◆前年、世界で初めての女子4回転を成功させていた安藤 「トリノ五輪(’16年)での女子フィギュ アの表彰式では日の丸が3本揚がっているかもしれない」 外国チームのコーチがこう指摘するように、日本女子フィギュア界には荒川静香 (当時21)や恩田美栄(当時20)、中野友加里(当時18)など実力のある選手が揃っている。だが、そんな彼女らを脅かす活躍をしているのが”ジュニア世代”の3人だ。 11月23日、全日本ジュニア選手権のフリー演技に最終演者として登場した安藤美姫(当時15)はルッツ、ループの連続3回転ジャンプを決めた後、国内では初めて4回転サルコーを成功させ、荒川静香以来史上二人目の大会3連覇を達成した。 昨年12月にオランダで世界初の女子4回転を成功させた安藤だが、その後、練習では成功しつつも公式な場では失敗を続けていた。それだけに今回の成功には、 「演技順のクジを引いて最後と聞いた時は絶望的だったけど、力を入れずに回ればいいと思ったら降りられた。スピードが落ちなかったのも良かった。嬉しい」 と、喜びに声を弾ませた。 安藤のライバルで”8頭身美女”の浅田舞(当時15)は同大会で2年連続の2位、3連続3回転ジャンプの武器を持つ妹の真央(当時13)は4位に入った。彼女らのコーチで伊藤みどりを育てた山田満知子氏は、 「みどりは力技のジャンパーだったけど、まだ力のない舞や真央が3回転半を跳ぶってことは器用なんでしょうね。今は技術も進歩してるし、表現力も重視されているから、そちらにも力を入れて指導していかなければ世界には通用しない」 と世界が舞台だと確信している。 安藤は会場にスヌーピーやクマのぬいぐるみを持ってくるまだあどけない女の子。だが昨年から身長が4㎝伸びるなど “少女”から”女性”へと変身途中だ。浅田舞も手足が長く、リンク上では外国人選手にひけをとらないプロポーションを誇っている。このまま順調に成長すれば、 冒頭のセリフも”正夢”となりそうだ。 安藤はこの年の全日本選手権で初優勝。’04年シーズンにはGPファイナルへ出場を果たし全日本選手権も2連覇した。’06年のトリノ五輪は15位という結果に終わってしまったが、’07年と’11年には世界選手権で優勝している。 安藤のライバルと目されていた浅田舞は、シニアになってからは目立った活躍はなく、’09年を最後に競技に出場することはなくなり、レポーターやタレントとしての活動がメインとなった。 浅田真央は’05年のGPファイナルで日本人2人目の優勝を飾り、トリノへの出場が期待されたが、15歳という年齢制限に87日満たなかったことから出場はかなわなかった。しかし、その後’17年に引退するまで、フィギュア界に一つの時代を築くことになるのはご存じの通りだ。そんな彼女たちのブレイク前夜だ。
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