【KNOCK OUT】倉本一真が投げ予告「一撃必殺的な感じで決めたい」、迎え撃つ重森陽太は「シンプルに投げるか蹴るかの戦い。蹴りを見せたい」
2024年12月30日(月)神奈川・横浜武道館『K.O CLIMAX 2024』の記者会見が、11月27日(水)都内にて行われた。 【写真】頭ひとつ分の身長差がある両者のフェイスオフ すでに発表済みのNOCK OUT-UNLIMITED -61.5kg契約3分3R延長1Rで対戦する、KNOCK OUT-REDライト級王者・重森陽太(クロスポイント吉祥寺)とRIZINで活躍中の倉本一真(リバーサルジム新宿MeWe/MAJESTIC)が出席。それぞれ意気込みを語った。 「レスリングvs.ムエタイ。UNLIMITEDルールは試行錯誤して重ねてブレイクまでが長くなっている。レスリングの選手がかなり有利なルールになりつつあります。それを凌いで打撃の選手が勝つ技術体系を作っていって欲しい」と山口元気KNOCK OUT代表。 倉本は「このような大きい大会に呼んでいただきありがとうございます。RIZINの方からお声がけいただき出ることになりました。KNOCK OUTのファンの皆さんは僕のことを知らないと思いますが、インパクトある試合をしてしっかり勝って、僕のことを知ってもらえるように頑張るので楽しみにしていてください」と挨拶。 重森は「KNOCK OUTの大きな大会に出られるのを嬉しく思います。UNLIMITEDになるので年末のお祭りにふさわしい試合になればと思っています」とコメントした。 初挑戦となるUNLIMITEDルールについて倉本は「このルールは絞めと関節技がない、その分テイクダウンだったりが試合を見せてもらったらブレイクが早いのがあったので。でも今日めちゃくちゃ長くしてもらえると聞いたので安心かなと。わりと自分はそのルールで戦っている方だと思うので自分らしい試合で勝ちたいと思います」と、自分のスタイルに合っているとする。 同じく初挑戦となる重森は「UNLIMITEDはまだ未完成なところがあると思っていて、全員が分からない状態になっていると思いますが、この試合でだいぶUNLIMITEDのいいところと悪いところが明白になってくるかと思っています。このルールはMMAの方が有利かなと思うけれど、ムエタイ出身の選手は私みたいに制限があまりない選手だと思うので、そういういうところを活かしてフル活用できれば面白いかなと思っています」と、ムエタイを活かして戦いたいとした。 互いの印象を聞かれると倉本は「重森選手はKNOCK OUTの王者であり、立ち技のスペシャリストだと思っているのでリスペクトを持って戦おうと思います」、重森も「これはシンプルに投げるか蹴るかだと思います。楽しみにしてください」とそれぞれ答える。 倉本は「見せたいのは“投神”と呼ばれているので投げ。UNLIMITEDが始まってまだ面白いことが起こってないかと思うので、僕はそういうところで面白いこと、テイクダウンを見せられたら。あとパウンドも得意なのでお楽しみに」と、投げとパウンドを見せたいとし、重森は「見せたいのは蹴り。MMAって蹴りをしっかりと蹴る選手が少ないじゃないですか。寝技があったりで蹴るシチュエーションがないのもあるんでしょうけれど、デメリットを理解したうえで蹴りも見せられたらと思っています」と、蹴りで勝負したいとする。 練習状況を聞かれた重森は「カンボジアで試合したばかりなので。クロスポイント吉祥寺にはRIZIN王者(鈴木千裕)がいるし、MMAクラスもあるし、凄く充実していて環境としてこれ以上ないくらい充実しているので。いつもの練習プラスアルファで取り組んでいます」と言い、これを機にMMA挑戦もあるのかと聞かれると「いや、MMAは視野には入れてないです。大きな大会だというのと相手が倉本選手ということで引き受けました」と今回は特別だとした。 このUNLIMITEDルールの試合をやることにしたのも「倉本選手を相手に用意してもらったことと、2月にクロスポイント吉祥寺に籍を置かせてもらって1年経っていないくらいですが、いろいろなことに挑戦していきたい。私をどのように導いてくれるか、来たお話は何か意図があると。選手として全力で応えられるように努力していきたいと思っています」と、倉本が相手であったことが大きいという。 倉本は重森のどこを警戒するかと聞かれると「重森選手は蹴りが得意なのと、ヒザとヒジ。そこがムエタイの試合で鋭いのでそこに一番注意しています」とし、MMAの怖さを教えてやるとの気持ちはあるかとの問いには「そんなことはないけれど、新しいルールでMMAでもないので、単純に寝技がないというだけではなくなってくると思います。それが僕も初めてで重森選手も初めてで、凄く面白い試合になると思うので僕らの試合が一番面白い試合だった、UNLIMITEDルール最高、と言ってもらえるようにしたい」と意気込みを語る。 ここで山口代表は「KNOCK OUTファイターの番組で(キックボクサーvs.MMAファイターの)対抗戦を7試合やりましたが、MMAと全く違う。休んだり膠着する場面がないんです。UWFみたいに常に動き続けているフィジカルが重要な競技になります。なぜUNLIMITEDをやるのかと聞かれるんですが、最終的な目標はUNLIMITEDで打撃が強い選手を生み出して王者を作ることで、RIZINとUFCの王者を輩出したい。そこが最大の目的です。キックボクサーは寝かせたら終わると言われていますが、格闘技をやっている人はそう言われてそのままでいられないと思うので、打撃が通用するところを見せていきたい。そこが目標でその意識で参加してもらえたらと思っています」と、UNLIMITEDの目的を説明した。 グラウンド状態(絞め・関節は禁止なのでパウンドやヒジ・ヒザの攻防)については「動き続けてKOに向かっていれば続行です。そこはムエタイと一緒。首相撲もヒジ・ヒザで倒しに行っていれば止める必要がないと思っています。MMAは寝技があるのでパウンドをコツコツ打ってもいいですが、UNLIMITEDはKOに結びつかなければ動いて倒しに行く。ヒジも認められているのでKOに向かっていればブレイクがかからないという話です。投げでのKOもあると思います。対抗戦でも投げでダメージを受けた試合があったので、投げも打撃の一つと考えています」と、KO出来る攻撃が続いていれば続行との見解を示した。 ジャーマンスープレックスをこの試合でも狙うのかと聞かれた倉本は「投げって強くて、外でもし喧嘩でもして投げたら一発で殺せる危ないもので。ただ、リングの下がどれくらい柔らかいか。RIZINは意外と柔らかくて効かないけれど、危険な投げは日々考えていて、練習で優しくやった時に相手が失神するということがたまに起こります。これが効くんだと、そういう技は常に考えているので、床は固めでお願いします(笑)。投げを見せたいと思います」と、投げる気満々。 何回投げるかとの質問には「多分、修斗時代の試合だと思いますが、8回投げたかな。その数を超えるつもりはないけれど一撃必殺的な感じで決めたいと思っています」と、数よりも一発で決めたいとする。 重森はそれを聞いて「私、元々MMAは好きじゃないんですよ。野蛮じゃないですか(笑)。でも、ムエタイもなぜ転ばされたりとか後ろを向くと点数がとられるかというととどめを刺されてしまうでしょうって意図があるからなんですよね。そこは自分も意識がある中で5歳の頃からムエタイに精通しているので、意識は他の立ち技の選手より強いのかなと思います。投げられてしまうと思うけれど、チャンスを見つけて戦っていこうと思います。地面は柔らかめがいいです(笑)」と、ムエタイに通じるものがあるとした。 倉本は重森との身長差については「特に影響しないんですよ。僕とやる選手はみんな大きいんです。小さい相手とやる方が珍しいので、試合に関しては影響ゼロです。その中でも重森選手は過去イチ大きい。でも大きいから投げられないは特にないです。潜り込めるので」と影響ないという。 重森も「それを言ったら私も背が低い選手と試合することが多いです。今回は身長差がしっかりあって。マルコス選手との試合は身長が高いから有利だと思ったんですがマルコス選手も大きい選手と試合をしているので慣れていたのは相手の方でした。そういう展開にならないように身長差があることを想定して仕上げていきたい。リーチの長さは私の利点になってくると思うのでそこは活かせればと思っています」と、身長差がある戦いに相手が慣れていることを想定していくと答えた。 実は重森、2021年12月のシュートボクシングの試合で笠原弘希に試合終了直前にジャーマンスープレックスで投げられてポイントを奪われ、敗れている経験がある。 そのことについて「ジャーマンをもらって気づいたら地面がすぐそばに来ていました。あれは不可避ですね。あれをやられて気づいたのが、蹴りに対して行われたことがあって反省点があります。ムエタイそのままでやっていたので、今回は私の技に対して何がデメリットで何が出来るかを意識して、投げを想定して準備していこうと思います。投げは怖いです。普段投げられることがないので。立ち技選手がどこまでやれるのかの指標になるので楽しみです」と、反省点を活かしたいと語った。
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