商業施設の駐車場に体長1mのクマ…秋田、冬眠に備えて食料求め住宅街にも出没か
22日早朝、秋田市土崎港北の住宅街でクマの目撃が相次ぎ、秋田県警が周辺をパトカーで巡回した。今年は秋に入りクマの出没が減少傾向にあるが、県は注意を呼び掛けている。 【写真】牛66頭襲った「OSO18」の牙などを展示
秋田臨港署の発表によると、同日午前5時10分頃、同所の商業施設の駐車場にクマ(体長約1メートル)がいるのを60歳代男性が目撃し、110番した。約1時間20分後には、北東約1キロの県道でもクマ(体長約1メートル)が目撃され、住宅街東側の水田地帯の方向に立ち去ったとの情報があった。目撃があった周辺は学校や総合病院などがあり、近くの小学校では保護者が迎えに来るなどして対応した。
県内では昨年、クマによる人身被害が過去最多の70人に及んだが、今年は10人に減少し、9月以降はゼロ件で推移、目撃件数も減少傾向にある。県では10月末まで発令していた「ツキノワグマ出没警報」を今月から注意報に切り替えている。
一方、県自然保護課によると、11月はクマが冬眠に備えて食料を探し求める時期で、個体によってエサが十分でない場合、市街地に出てくることも考えられるという。
同課の担当者は「目撃は減少しているが、クマを寄せ付ける柿や栗を収穫したり、自治体のクマの発表情報を見たりして注意してほしい」と呼び掛けている。