エールフランスKLM、第3四半期営業利益が市場予想下回る
Elviira Luoma [7日 ロイター] - 欧州の航空大手エールフランスKLMが7日発表した第3・四半期決算は、営業利益が前年同期比1億6200万ユーロ減の11億8000万ユーロ(12億7000万ドル)となり、市場予想の12億4000ユーロを下回った。 第3・四半期はユニットコスト(1座席・1マイル当たりのコスト)が前年同期比3.4%増えた。パリ五輪の影響で外国の観光客がパリ訪問を回避したことやフランス市民が休暇を先送りしたことも収益を圧迫した。 同社はまた、今年通期のユニットコストが前年比約3%増えるとの見通しを示し、従来の予想(2%増)を上方修正した。 バーンスタインのアナリストグループは資料でユニットコストの増加について「主に(オランダの)KLMにおける人件費と整備費の増加と輸送力の低下に関係している」と記した。 KLMは10月、コスト削減と投資延期を発表した。理由として、航空業界が直面している機材コストの増加、人手不足、空港使用料の値上げを挙げた。 エールフランスKLMのベンジャミン・スミス最高経営責任者(CEO)は声明で「KLMでは、根強いコスト面の試練が想定以上に増大し、ビジネスモデルの一部で圧力が高まるとともに、より抜本的な構造改革の必要性が強まった」と説明した。 アムステルダムのスキポール空港は来年4月から航空会社に課す空港使用料を41%引き上げる。KLMは、これによる来年の営業利益への影響を6500万-1億1000万ユーロと推計している。 エールフランスKLMは、フランス政府が提案している航空券連帯税の引き上げが来年の営業利益に及ぼす影響を9000万-1億7000万ユーロと見積もっている。 スミス氏は記者会見で「直接的な影響は航空運賃の値上げとなる可能性があり」、客足が遠のきかねないと述べた。 さらに同氏は、顧客へのコスト転嫁は難しいかもしれず、コスト増を一部吸収する必要があると付け加えた。 第3・四半期の売上高は前年同期比3.7%増の89億8000万ユーロ。