中国の戦狼外交は「大失敗」「孤立していった」 駐日米大使、各国との連携網構築を強調
エマニュエル駐日米大使は9日、中国の習近平政権が強硬な対外批判や威圧を繰り返す「戦狼外交」によって周辺国との軋轢(あつれき)を深め、国際社会で「孤立していった」と指摘した。今月14日に離日するのを前に、東京都内の大使公邸で記者団の取材に応じた。 エマニュエル氏は、米国が日韓や日・フィリピンとの3カ国首脳会談の枠組みをたち上げるなど、各国と「格子状」の連携網を構築したことを強調。インド太平洋地域への米国の関与を弱めるという中国の狙いは外れたと主張し、戦狼外交は「大失敗だった」と総括した。 一方、日本製鉄による米鉄鋼大手USスチールの買収計画を巡っては「日米同盟は一つの企業間取引よりも強力だ」と述べ、バイデン大統領の買収禁止命令は日米の協力関係に影響しないとの考えを示した。(岡田美月)