メニュー拡大に向け関係者が19品を試食 南房総のアジグルメ(千葉県)
南房総市観光協会(清宮信英会長)は23日、ご当地グルメ「南房総うまアジ」のメニュー拡大に向けた試作品の試食会を、同市内のホテルで開いた。関係者約60人が、13事業者の19の新メニューを試食し、意見交換した。 南房総で1年を通して入手しやすく、「なめろう」や「さんが」などの調理方法で古くから親しまれているアジ。アジを主役の食材にした名物をつくることで、市の知名度、観光客、交流人口を増やし、地域経済の活性化と観光消費額の増額を図る取り組み。2022年に始まり、3年目となる。 年々参加事業者が増えており、今年は22事業者が49のメニューを提供する予定。また、世代を超えて受け継がれてきた食文化を継承し、PRする文化庁の「100年フード」に、「南房総地域のアジ文化~なめろう、サンガ焼き、たたき、お刺身~」が認定されたことを受け、アジの文化や歴史、知識などを語る「うまアジマイスター」を育成しようと、ワークショップにも取り組んでいる。 最初に、事業者らが実物の料理を手に、新メニューの魅力をプレゼン。おなじみのアジフライ、なめろうの多彩なアレンジをはじめ、アジと千倉産ハーブを使用したラグーソースパスタや、油淋鶏風味の唐揚げ、アジ団子のみたらしあんかけなど、和洋中を問わず、創意工夫を凝らしたメニューが並んだ。ワンハンドで気軽に食べられるよう、焼いたアジを白米とのりで巻いて揚げた「うまアジフライ棒」や、おみやげ需要を狙った「あじカレー」なども発表された。 プレゼン後、関係者が各ブースを回って試食。舌鼓を打ったり、「もっとアジの風味が強くてもいい」「ソースが多くてもいいかも」など意見を伝えたりしていた。 同協会では今後、今回集まった意見を基に試作品をブラッシュアップし、来年4月9日にお披露目するという。 担当者は「南房総に親しまれてきたアジ料理を、地域の誇りとしてさらに広めていきたい」と話している。