「格闘技好きとカレー好き」ニッポンの舵取りはどっちだ? 石破茂現首相vs野田佳彦元首相
衆院選の真っただ中、候補者たちは各地で思いの丈を訴え、各政党の党首や幹部も応援のため全国を飛び回っている。本命となるリーダー2人の素顔と、私たちの暮らしは――。 【写真】「首相より人気」石破氏がベタ惚れする妻・佳子さん
両氏とも女性活躍、男女格差の是正を掲げるが……
自民党総裁の石破茂首相と立憲民主党代表の野田佳彦元首相。石破氏が1学年上だが、この選挙期間中は同年齢だ。 「共に体格がよく、弁舌が巧み。野田元首相は石破氏が自民党総裁に選出されると、“がっぷり四つに組んでどっちが押し切るかの論戦をしたい”と記者団に語ったほど。 国会の党首討論では、野田元首相が石破首相に対し、政治資金収支報告書に不記載があった自民党議員の大半を公認する可能性を指摘して“裏金隠し解散ではないか”と迫りましたが、持ち時間30分では不完全燃焼だったようです」(全国紙の政治担当記者) この選挙の勝敗によって、私たちの暮らしはどう変わるのか。 政治評論家の有馬晴海さんは、こう指摘する。 「石破さんが首相を続けても、野田さんが政権を奪取しても、消費税10%は据え置きになります。政権に遠く及ばない党は、減税とか、消費税をゼロにするなどと言って議席増を狙っていますが、立憲は政権を取る可能性があるので無理筋の話はできません。立憲は、公立小・中学校の給食費や国公立大学の授業料を無償化し、私立大学と専門学校には同額程度の負担軽減をすると公約に掲げています。そのためには税金が必要です」 両氏とも、景気回復で税収を増やす狙いという。 「いわば“市場任せ”です。ただ、景気がよくならないのに国民の負担だけを増やすことはないでしょう。景気が回復せず、税収が増えなかったら借金するしかなくなります」(有馬さん、以下同) 私たちに関わる選挙公約を見ると、自民は女性活躍の項目で《あらゆる分野における政策・方針決定過程に女性が参画する機会の確保に取り組む》ことや女性の所得向上などを掲げる。立憲はジェンダー平等の項目で《男女の経済的格差を、「同一価値労働同一賃金」の法定化や正規雇用化、女性役員登用についての目標引上げなどにより解消します》と公約する。 政治家が、女性の活躍や男女格差の是正を言い始めてからずいぶんと年月が流れた。本気度を推し量るには、リーダーが信頼に足る人物か見極める必要があるだろう。