安房農業賞に1団体2人 奨励賞は2人が受賞(千葉県)
安房の農林業功労者を表彰する安房農業賞と奨励賞の受賞者が決まった。農業賞が1団体と2人、奨励賞が2人で、地域振興や水稲、果樹、花き、畜産などの分野で優れた業績が評価された。5日に館山市の南総文化ホール小ホールで、表彰式が開かれる。 安房独自の表彰制度で、安房農林業振興協議会が主催。農業賞は、農林業振興に功績のあった農業者、奨励賞は将来性のある若手農業者に贈られる。 受賞者と主な功績は次のとおり。=敬称略
【安房農業賞】 ▽農事組合法人下小原営農組合(永井洋代表)鴨川市下小原、地域振興(団体)部門=長狭米を主に、高収益作物(ソラマメ、ナバナ、エダマメなど)も栽培。高生産性大区画水田への基盤整備や大型機械などの導入で、大幅な作業効率の向上を実現した。育苗を一括して行い、余剰分は地域に供給。農作業受託を数多く引き受けている
▽磐槻泰夫(62)南房総市高崎、水稲・果樹部門=地域農業のけん引役として、農地管理や水稲の航空防除作業などに献身。2011年には、農商工連携で摘果ミカンを活用した加工品を開発し、「伏姫みかん」のブランド化に取り組んだ。新規就農者への技術支援など、若手の育成に尽力している
▽石井孝(64)鋸南町中佐久間、花き部門=国内でも生産者の少ないブーゲンビレアをはじめ、シクラメン、ポインセチア、サイネリアを栽培し、高品質を求め技術を日々研究。花き共進会では数々の賞を受け、特にブーゲンビレアは自ら開発した品種で農林水産大臣賞を受賞した
【安房農業奨励賞】 ▽内藤鉄也(52)館山市八幡、野菜・畜産部門=ナバナを中心に経営する傍ら、2012年に1級認定牛削蹄(さくてい)師を取得。積極的に農業経営を改善し、地域の中核的な担い手として活躍している。県牛削蹄師会の副会長や理事を歴任し、削蹄技術講習会を主催するなど技術研さんに努めている
▽三平尚登(50)南房総市山下、果樹部門=安房地区県農業士協会の副会長理事を務め、地域の農業振興に尽力。温州みかんを主軸にキノコや水稲との複合経営を行っている。温州みかんは、作業性の向上・省力化に取り組み、昨年の「第20回房総みかん美味コンテスト」で県知事賞を受賞した