継続中の記録はどうなる?!金本監督が不振の鳥谷と直接打開策会談へ
阪神の金本知憲監督(48)が、不振の鳥谷敬内野手(35)との直接会談を行う方向であることが3日、明らかになった。チームは中日との3連戦で負け越して、今季初めて最下位に転落した。打線不振が主な原因だが、特に鳥谷の不振が深刻で、3日の中日戦では2番に入って5試合目となったが、4タコ。初回、3回と1番の西岡が出塁したが、鳥谷は“つなぐ”という2番の仕事を果たせなかった。ここ5試合の打率は.200で、打点は1、得点は3。ここまで金本監督は鳥谷を信頼して我慢の起用を続けてきたが、一向に調子が上向いてこないため、今後の打開策を練るために直接、話し合いの場を持つことを決断した。 鳥谷と腹を割って話し合いをすることで、不振の原因、打開策を探ると同時に鳥谷をスタメンから外せない理由のひとつとなっている連続試合出場記録、連続フルイニング出場記録へのこだわりなどを確認。今後の成績次第では、記録ストップの決断を下すこともありえるという“最後通告”も兼ねた直接会談になる模様だ。現役時代に連続フルイニング出場の世界記録を樹立し、記録が持つ重たさを人一倍理解している金本監督だからこそ、鳥谷のプライドを配慮、直接会談の席を設けるものと考えられる。 金本監督は監督に就任すると同時に主軸選手と面談。鳥谷には「今の成績では納得できない。おまえが変わらないとチームが変わらない」と檄を飛ばして引き続きチームキャプテンに指名した。キャンプから鳥谷は責任を感じてハッスル。オープン戦も順調に数字を残したが、開幕戦から14試合は6番で起用された。結果が出せず、5月21日の広島戦からは、5試合、8番に打順を下げられた。慣れない打順に下げられたことで身についていたリズムが崩れたことを不調原因として指摘する声もあった。 金本監督は、5月27日の巨人戦からは24試合、1番に戻して復活を待ったが、劇的な効果を生むことができずに、6月の月間打率は.224で、5月の月間打率.225よりも1厘だけだが逆に下がった。ここ5試合は、2番に打順変更されたが、そのバットは依然湿ったままである。 昨年は、対右投手の打率が.283、対左投手の打率が.273と大差はなかったが、今季は対右投手が.255に対して対左投手が.183とガタっと数字を落としている。月間打率の推移を見ても、上昇の兆しは見られずに、昨季は.380あった出塁率も.342まで落ちている。 体が開き、左腰が残らない。バットが波打ち、打ち損じが多い。鳥谷らしい左中間への押し込むような打球も、ほとんど見られない。打つ方の不振だけならまだしも、1日の中日戦では、今季10個目の失策を記録するなど、肝心の守りでも目に見えないミスが目立ち、金本監督の期待を裏切っている。足がひっかかって転倒して落球する失策があるなど、守備でのミスを見ても下半身に粘りがなくなっている。