【RIZIN】安保瑠輝也が〝K―1反則王〟と乱闘寸前マッチ制す「俺を沈められなかったカリミアンの負け」
大みそかの格闘技イベント「RIZIN DECADE」(さいたまスーパーアリーナ)の「雷神番外地」で、元K―1スーパーライト級王者・安保瑠輝也(29)が元K―1クルーザー級王者の〝反則王〟ことシナ・カリミアン(36=イラン)との大乱戦を制した。 当初、安保は同イベントでボクシングの元WBC世界ライト級暫定王者ライアン・ガルシア(米国)と対戦予定だった。しかし相手の負傷によりこの試合は延期。代わって雷神番外地でカリミアンと2分6ラウンドのボクシングルールに準じたRIZINスタンディングバウト特別ルールで対戦することになった。 注目すべきはその体重差だ。前日に行われた計量では安保の81・15キロに対してカリミアンは97・75キロとなんと16・6キロの体重差での試合となった。あまりの体重差に不安もささやかれる中ゴングが鳴らされた。 1ラウンド(R)、安保はステップを使ってカリミアンの豪腕をかわしつつパンチを放つ。2Rはさらに積極的に攻撃に出てパンチをヒットさせる場面はあったが、体格差もあって致命傷をなかなか負わせられなかった。 3Rもステップを使って距離を制してボディーストレートを打ち込むなどペースを握った。4Rには手を出さずに「カモンカモン」「もっともっと」などと声を出しながらノーガードで挑発するカリミアンのアゴにパンチを何発も当てるが目立ったダメージを与えることができない。だが5Rもパンチを出し続け、徐々に下がらせた。 波乱が起きたのは最終6Rだ。追い込まれたカリミアンが薄笑いを浮かべながらルールで禁止されているバックハンドブロー(裏拳)を放つ。これで試合がいったん止まると、今度は怒りの形相の安保がバックハンドブローを返し殴り合いだ。これでレフェリーが間に入ったが、2人は拳を止めずカリミアンのパンチがレフェリーに当たってしまう。ここでほかの審判がリングに入っていったん制止する異常事態になった。 試合が再開されると薄笑いのカリミアンから「弱い弱い」などと挑発されたが的確に顔面を殴って試合終了。試合は判定3―0で勝利した。試合後、安保は「今年は〝巨人討伐エキシマン〟のつもりが…。ちょっとぶっ倒すつもりだったんですけど」と苦笑いだ。 ラフファイトを見せたカリミアンに「『弱い弱い』とか『全然効かない』とか言ってたけど、俺を沈められなかったカリミアンの負けです」とバッサリ。そして「来年、5月に朝倉未来さんが再戦するということで、日本の格闘技界のために朝倉未来さん、絶対に勝ってください。俺にできることやったらなんでもサポートさせていただきます」と来年5月4日の東京ドーム大会「THE MATCH 2」で、平本蓮との再戦が決まった未来にエールを送った。
東スポWEB