日産など多くの自動車メーカーが参戦する「フォーミュラE」! 彼らがチャレンジする理由とは?
上記のメーカーのうち、自動車メーカーの体を成しているのはニッサン/ジャガー/ポルシェ/ステランティス/マヒンドラの5つ。「ステランティス」はクライスラー、フィアット、アルファロメオ、プジョー、シトロエン、マセラティなど数多くの有名ブランドを束ねるグループです。その中からシトロエン系のフランス車ブランド「DSオートモービル」とイタリアのスポーツカーメーカー「マセラティ」がメーカーワークスチームとして参戦。近い将来の全製品EV化を目標にフォーミュラEで技術開発を行い、プロモーションに活用しているのです。
ヨーロッパの有名ブランドとして最も力を入れているのは、今では唯一のドイツ車メーカーとなった「ポルシェ」です。同社は2019-2020シーズンから参戦し、昨シーズンは同社のパワートレインを搭載する「アンドレッティ」のジェイク・デニスがドライバーチャンピオンに輝きました。「ポルシェ」は市販車でもEVカーのタイカンをリリースしていますし、同社の収益の多くを占めるSUVモデルは電動化が進められていくと考えられています。電動化の時代を迎えるにあたり、モータースポーツでの覇権をEVモータースポーツの最高峰でも取りに行こうとしています。
ポルシェの対抗馬として、近年の「フォーミュラE」で強さを見せているのがイギリスのブランド「ジャガー」です。現在はインドの自動車メーカー「タタ」の傘下にあるブランドですが、2016-17シーズンよりフォーミュラEに参戦。市販車でもEVに力を入れ、その展示会では盛んにフォーミュラEへの挑戦をアピールしてきました。そして近年では成績が鰻登りに上昇。昨シーズンはジャガーのパワートレインを使用する「エンビジョン」に所属したニック・キャシディがチャンピオン争いを展開しました。彼は今年ついに「ジャガー」ワークスチームに引き抜かれ、ランキング首位で「Tokyo E-prix」にやってくることになりました。今年のチャンピオン筆頭候補と言えるでしょう。