ナイキ初のアーカイブ展、ドイツ「ヴィトラ・キャンパス」で開催中
創業から現在までを時代ごとに展示
創業当時を振り返る「Track(トラック)」は、陸上選手だったフィル・ナイトと共同でナイキを創業したナイトの元コーチ、ビル・バウワーマンが自宅のキッチンで開発した最初の「ワッフルソール」などについて紹介している(残念ながら、最初のソールを作るために使われたワッフルメーカーは、あまりにも脆くなっており、ドイツに輸送することができなかったという)。 また、ユニフォームからシューズまですべてをナイキ製品で揃えて試合に臨んだテネシー州立大学の女子陸上競技チーム「タイガーベルズ」が、880ヤード(4×220ヤード)リレーで世界記録を樹立したことなどを取り上げている。 「Air(エア)」では、アスリートたちのパフォーマンスをサポートする革新的な技術の開発に関するストーリーを紹介。陸上競技にとどまらず、(バスケットボールやテニス、サッカー、スケートボードなど)その他のスポーツ向けのシューズも作るようになったことや、それぞれのスポーツのスター選手たち、マイケル・ジョーダンやセリーナ・ウィリアムズ、レブロン・ジェームズと結んだスポンサー契約についても説明している。 「Sensation(感覚)」は、身体活動に関する世界最大、最先端の研究施設の1つとされるNike Sport Research Lab(ナイキ スポーツ リサーチ ラボ)の活動と研究業績に焦点を当てている。 最後のセクション、「Relation(リレーション)」では、故ヴァージル・アブローや、マーク・ニューソンなどのデザイナーたち、コム デ ギャルソンなどのブランドとのコラボレーションによるシューズ50種類のデザインが展示されている。 そのほか、発売されなかったエディションや、1982年にエルトン・ジョンのために制作されたカスタムデザインのBostons(ボストン、シューズに黒と赤、シューレースとロゴの「スウッシュ」に黄色を使用)なども紹介されている。 「Nike: Form Follows Motion」の会期は2025年5月4日まで。その他の都市でも開催の予定とされているが、詳細は未発表。ただ、ヴィトラ・デザイン・ミュージアム・ショップではすでに、展示内容を紹介した書籍が発売されている。
Rima Suqi