中米エルサルバドルに収容人数4万人の「メガ刑務所」完成、受刑者約2000人を移送
エルサルバドル政府は11日、ギャングの構成員とみられる受刑者約2000人を、新たに完成した「メガ刑務所」に移送したと発表した。このメガ刑務所収容人数が4万人で、南北米大陸で最大規模の刑務所とされている。 同国政府が公開した映像には、白のショートパンツ姿で頭を丸刈りにした受刑者たちが、新たな刑務所の居房に入っていく様子が写っている。その多くが、ギャング特有のタトゥーを入れている。 エルサルバドルのブケレ大統領は2022年、ギャングによる殺人の急増を受けて憲法の権利の一部停止を議会に要請。これにより当局は逮捕状なしでの逮捕や通信の傍受が可能になったほか、被拘束者は弁護士を雇う権利を失った。以来、6万4000人が逮捕された。 人権団体は、警察の拘留中に死亡した少なくとも数十人の人々は、ギャングとは関係がなく冤罪だったと主張している。