石破氏・野田元首相と考える東京都知事選と政治の自浄力…岸田政権はいつまでもつのか
首相は追い詰められ、若手は立ち上がらない自民党
竹俣紅キャスター: 最終盤を迎えた国会の最大の争点は政治資金規正法改正案。衆議院を通過した改正案では、パーティー券購入者の公開基準を現行の20万円超から5万円超に引き下げ、施行1年後に実施するとした。政策活動費は項目ごとに使途・支出金額・年月を公開、1年間の支出上限を定めるとした。10年後の領収書などの公開、さらに第三者機関の設置も。 石破茂 自民党元幹事長: 基準を5万円にして何が起こるのか。若い人が金を集められず、ますます党と公的助成に頼るようになっていいのか、などの議論もある。これをやる理由が有権者に伝わらず共感を呼んでいない。 野田佳彦元首相: 何の改革にもなっていない。結局は匿名性を担保できる仕組みで、透明性に欠けたまま。 政治ジャーナリスト 後藤謙次氏: 全く内容を伴っていない。出発点から自民党の多くに当事者意識が欠けていた。 竹俣紅キャスター: 野田元総理のブログでの発信。「自民党はなぜ若手が立ち上がらないのか。30年前のリクルート事件後、岡田克也さんや石破茂さんなど多くの自民党若手が声を上げた」。 野田佳彦元首相: 当時は「ユートピア政治研究会」ができ、自分たちのお金の集め方や使途を公表して政治改革の提言も多くした。ああいう動きが今回は全く見えなかった。 反町理キャスター: 石破さんはいわゆる「政党法」で総裁選の戦い方や政党支部のあり方などを法律で定めた方がいい、という話をされている。 石破茂自民党元幹事長: 自民党総裁選は、総裁が公の存在として規定されておらず規制が全くない。だが政党助成を受けている我々は意思決定のあり方や代表の選び方などを明らかにすべき。 政治ジャーナリスト 後藤謙次氏: 必要だが憲法21条の「結社の自由」に絡んでくる。皇室典範特例法のように、全党が集まり一般の法律と違う扱いをして決めていくべき。 竹俣紅キャスター: 政治資金規正法の議論の中、旧文通費について質問を行った日本維新の会の音喜多駿政調会長が、岸田総理の政治改革の姿勢に問題ありとして岸田総理への問責決議案を提出。 野田佳彦元首相: 終盤国会の最大の山場だったが、総理は答弁の間ずっと下を向いていた。こんなに自信のない態度はダメ。 政治ジャーナリスト 後藤謙次氏: 岸田さんが追い詰められても、自民党執行部は全く動こうとせず、自分が動くしかない。孤立無援の中で無理やり辻褄を合わせようとして言い訳ばかりになったという答弁。