大雨災害が迫っている時は

　非常に強い台風10号の接近に伴って、九州南部ではこれまでに経験したことがないような暴風や大雨となるおそれがある。鹿児島県には暴風、波浪、高潮の特別警報が発表されている。九州南部には活発な雨雲がかかっていて、大雨災害の危険度が高まっている。台風の動きが遅いため、九州南部を中心に総雨量が1000ミリを超える記録的な大雨となるおそれがある。また、九州や四国でも線状降水帯が発生するおそれがある。暴風や高波、高潮、大雨に最大級の警戒が必要だ。安全な場所で身を守るようにしたい。西日本や東日本の太平洋側にも活発な雨雲がかかり、大雨となる所がある見込み。

台風は九州を直撃　最大級の警戒を

29日(木)午前5時の台風10号の位置と予想進路

　非常に強い台風10号は、午前5時現在、鹿児島県薩摩川内市の南西の海上を1時間におよそ15キロの速さで北上している。台風は非常に強い勢力を維持したまま、あす（金）にかけて北上し、九州に上陸するおそれがある。西日本では風も強まり、鹿児島県枕崎市では、未明に最大瞬間風速51.5メートルの風が観測された。きょう（木）、九州南部で予想される最大瞬間風速は65メートルと、一部の家屋が倒壊したり、木や電柱が次々と倒れるような猛烈な風が吹く見込み。室内でも窓から離れた安全な場所で過ごすようにしたい。

大雨長引く　九州や四国で線状降水帯発生のおそれ

29日(木)午前9時と午後6時の雨・風の予想

　また、九州には台風本体の活発な雨雲がかかり、大雨となっている所がある。きのう（水）の夜から、鹿児島県と宮崎県では線状降水帯も発生し、宮崎県では12時間で降った雨が400ミリを超えた所もある。このあとは台風の北上とともに九州の各地に発達した雨雲がかかりそうだ。台風の動きが遅いため大雨が長い時間続き、九州南部では総雨量が1000ミリを超える記録的な大雨となるおそれがある。九州や四国では、線状降水帯が発生するおそれもある。すでにこれまでの大雨で地盤の緩んでいる所や増水している河川もあるため、危険な場所からは離れて、安全な場所で過ごすようにしたい。暴風や高波、高潮、土砂災害や低い土地の浸水、川の氾濫に厳重な警戒が必要だ。