由布市議会が「ポイ捨て防止条例案」を可決 湯の坪街道周辺で問題化、来年4月1日施行
大分県の由布市議会は13日、ごみのポイ捨てなどを禁止する「市ポイ捨て等の防止に関する条例案」を可決した。来年4月1日から施行する。人気観光地の同市湯布院町川上の「湯の坪街道」周辺では、観光客の増加により、ごみの散乱が問題となっている。条例制定により市民、事業者、観光客の意識を高める。 条例では市内全域で▽ポイ捨ての禁止▽ペットのふんの飼い主の回収義務▽歩行中や吸い殻入れがないときには路上喫煙をしないよう努める―と規定。特に制限が必要であると市長が認めるエリアは「重点地域」として規則に定め、飲食物を販売する事業者には回収容器の設置・管理を求め、路上喫煙は禁止。「勧告・命令に従わない違反者に5万円以下の過料を科する」という罰則も設けられている。 できるだけ早く規則を定めるが、「重点地域」には湯の坪街道周辺を想定。過料する金額はポイ捨て、ふんの未回収、路上喫煙の違反は2千円、回収容器の設置・管理違反は5万円で検討しているという。 その後、看板やチラシなどで周知。外国人観光客向けにはQRコードを使った多言語対応もしていく。 今議会で可決した本年度一般会計補正予算には「重点地域」に市が喫煙所を設置したり、事業者用のごみ箱を購入したりする費用、周知のためのチラシ代など計403万円を盛り込んだ。相馬尊重市長は「住民が住みやすい環境にし、観光客には美しい街を楽しんでもらいたい。施行に向けて万全の準備を整えていく」と話した。