エース不在も問題にあらず イランメディアが森保ジャパンの“弱点”を指摘「今の日本は偉大なチームではない」【アジア杯】
去る1月31日に行われたアジアカップはラウンド16で、イラン代表はシリア代表をPK戦の末に撃破。日本代表とのベスト8に駒を進めた。 【動画】連携面の不安? 批判も飛んだ鈴木彩艶のオウンゴールを見る 格下と思われたシリアに苦戦を余儀なくされたイラン。守護神アリレザ・ベイランバンドの活躍もあって何とか次ラウンドに勝ち進んだが、エースのメフディ・タレミが2度の警告を受けて退場となるなど、日本戦に向けては手痛いダメージも負った。 ポルトガル・リーグで2度の得点王に輝いた実績を持つタレミは、利他性に富み、ゲームメイクにも寄与する大黒柱だ。彼を起点に攻撃を展開するイランにとっては、日本戦での軸を失ったと言っていい。 主砲の離脱による影響はイラン国内でも危惧されている。一方で、欧州で活躍するタレントを複数人も擁しているチーム状況を受け、エース不在を「嘆く必要は全くない」と訴えるメディアもある。 首都テヘランに拠点を構えるニュースサイト『Asriran』は「リーダーシップをもった選手は何人かいる。たとえ、タレミがいなくなろうとも、統率力などに大きな差は生じない」と断言。「日本戦でベストな選手が揃わない事実が痛恨なのは間違いない。だが、今のチームに欠けただけで全体を崩壊するほどの大きく重要な役割を担っている選手はタレミを含めていない。つまり彼の代役が全くいないと嘆くほど弱くはない」と指摘している。 さらに「今のイランで、かけがえのない選手はベイランバンドだけだ。彼こそ代表の柱だ」と数多の危機から救ってきた守護神の重要性を説いた同メディアは、日本の“ウイークポイント”を論じている。 「今大会の日本はカタール・ワールドカップの時のような偉大なチームではない。彼らは全試合で失点を重ねている。ベトナムやインドネシアといった格下にもゴールを奪われており、ディフェンス陣に問題があるのは明らかだ。とくに日本のゴールキーパーは、ベイランバンドとは異なり、自信を失いかけている。バーレーン戦でも大きなミスを犯し、オウンゴールを献上している」 日本戦を「どちらがより多くのゴールを決めるかという勝負になる」とした『Asriran』。果たして、アジアを代表する強国同士の対戦は、打ち合いの様相となるのだろうか。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]