櫻坂46『自業自得』好発進&全国ツアーが大盛況!アンケートから見る、今“ライブ”がアツいワケ
満員の東京ドームで会心のパフォーマンス
そんな満員となった公演の始まりに、東京ドームのど真ん中で、1人で登場したのは山崎天(※「崎」の右は「たつさき」が正式表記)だ。2018年の欅坂46加入当初の『お見立て会』で、グループを「アイドル界の頂点に導きます!」と宣言したのは13歳。当時を彷彿とさせるポージングから、彼女の表題センター曲『何歳の頃に戻りたいのか?』で、かつてない熱量と共にライブが開幕した。 山崎センターの『泣かせて Hold me tight!』、『恋が絶滅する日』でさらにBuddiesを沸かせた後、『摩擦係数』では、休養から小池美波が力強く舞台に返り咲いた。ダンス未経験だったメンバーも含め、「櫻坂は誰も置いていかない」を改めて痛感させられる。 MCを挟んでの『Nobody’s fault』は、櫻坂46としてのデビュー曲だ。当時2期生として初めて森田ひかるがセンターに抜擢され、欅坂46時代から1期生が築き上げてきたものを、どう繋げていくのかというファンからの視線もあった。しかし、成長した今の彼女は楽曲での“主人公感”がとてつもなく、“櫻坂46の原点”を逞しく披露。小柄ながら、振りと存在感の大きさでそれを感じさせない。 さらに『Cool』、『Dead end』とアグレッシブな楽曲で攻めた後、一転して可憐なバラード曲『桜月』でセンターに立ったのは守屋麗奈だ。昨年行われた櫻坂46展示会『新せ界』で、「いつか自分たちの本当の力で東京ドームに立ちたい」と記していた守屋。美しくしなやかに、満員の東京ドームで舞い、櫻坂46のまた違った一面を見せる役割をしっかりとになった。 うってかわって熱く燃えるような『流れ弾』、Buddiesがアイドルコールでぶち上がる3期生曲『何度 LOVE SONGの歌詞を読み返しただろう』が続く。MC後、2期生&3期生のユニット曲『恋は向いてない』、『真夏に何か起きるのかしら』、『心の影絵』では、全体曲とは違う多面性を見せた。BACKSメンバーによる『油を注せ!』では、センターの武元唯衣を筆頭に、選抜メンバーに引けを取らない迫力あるパフォーマンスを披露。櫻坂46の底が知れず、層が厚いことをまざまざと見せつけた。 ライブ本編終盤に差し掛かった3期生曲『静寂の暴力』では、センター山下瞳月が1人歩き出す演出から、5.5万人がペンライトを消灯し、完全な静寂が東京ドームを包み込んだ。暗闇の中、無音でダンスを合わせることから始まる3期生圧巻のパフォーマンス。観衆が固唾をのんで見守り、万雷の拍手で溢れた。ライブ中盤のキュートな『何度――』と全く別の姿を見せた3期生は、加入わずか1年半ながら、先輩に東京ドームへ“連れてきてもらった”存在ではもはやなく、グループに大きな追い風を吹かせている。 続いてライブ曲として化けたロックチューン『マンホールの蓋の上』、選抜メンバーとBACKSメンバーが総力で魅せた『BAN』、激しいユニゾンダンスの『承認欲求』と畳みかけ、グループ再浮上のきっかけとなった渾身の『Start over!』で会場のボルテージは最高潮に。本編ラストは6月26日に発売を控え、MV再生300万回を突破した9thシングル『自業自得』。3期生初表題曲センターとなった山下が、会心のパフォーマンスと笑顔で大観衆の期待に応えた。