68日間の航海、成長実感 八水高実習船「青森丸」帰港
青森県立八戸水産高(中川伸吾校長)の実習船「青森丸」(698トン)が18日、米ハワイ北西海域での68日間にわたる国際航海実習を終え、八戸港に帰港した。着岸した八戸市の館鼻岸壁で帰港式が行われ、実習生たちは出迎えた保護者らに成長した姿を見せた。 航海実習には、水産工学科2年生8人、専攻科(漁業科、機関科)1年生9人、乗組員22人、指導教官2人の計41人が参加。9月12日に八戸港を出発した。 ハワイ北西海域で実施したマグロはえ縄漁業の実習では、25回の操業でメバチマグロを中心に33トンを漁獲し、三崎港(神奈川県)に水揚げした。航海・機関当直や漁具製作、保守整備などの実習にも取り組んだ。 新型コロナウイルスの影響などで見合わせていた、ハワイ・ホノルルでの寄港地研修が6年ぶりに再開され、実習生たちは現地の名所や文化などに触れた。 帰港式では、中川校長が「国際航海をやり遂げたことを大きな自信とし、今後の学校生活に生かしてほしい」とあいさつ。実習生を代表し、水産工学科2年の舛谷大佑さん(17)は「とても充実した実習となり、貴重な経験となった。この経験を糧にこれからも努力を続け、さらなる成長を目指していく」と述べた。 水産工学科2年の橋場歩夢さん(17)は取材に「船に乗らないと体験できない良い経験をすることができた。互いに助け合い、友達の大切さを知る機会にもなった」と語った。
デーリー東北新聞社