前方後円墳のような巨大な墓、玄界灘を見渡せる丘に…3100人分の遺骨を埋葬できる区画
玄界灘を見渡せる丘に広がる古代の前方後円墳のような構造物。福岡県新宮町の新宮霊園にある巨大な墓が注目を集め、幅広い世代が見学に訪れている。全長53メートル、高さ3・5メートル。2022年に造られた墓には、芝生の下に3100人分の遺骨を埋葬できる個別の区画が設けられ、8月末時点の契約は約1700人分に上っている。 【写真】墓周辺に設置されているはにわ
同園経営室長の本田宏之さん(48)は「自分で眠る場所は自分で決めたいという人や、(家の)墓じまいをした夫婦などの申し込みが多い」と話している。
樹木葬も人気…「先祖代々の墓」とらわれないかたち
同園によると、墓の継承者がいない人や子や孫に墓守の負担をかけたくない人が増えているという。
古墳型の墓と同じ時期に整備された樹木葬も人気で、2つのタイプを合わせると、従来の墓石の申し込みを上回っている。
生前に自分が永眠する場所を決めておきたいという人が多く、家族や友人と申し込みの相談に訪れる人もいるそうだ。
先祖代々の墓にとらわれない埋葬のかたちを知り、自分の終活についても考えさせられた。(佐伯文人)