〔NY外為〕円、154円台後半=一時3週ぶり安値(18日)
【ニューヨーク時事】18日のニューヨーク外国為替市場では、米長期金利の急上昇をきっかけに円売り・ドル買いが進み、円相場は一時1ドル=154円87銭と11月下旬以来約3週間ぶりの安値水準に下落した。午後5時現在は154円77~87銭と、前日同時刻(153円41~51銭)比1円36銭の大幅な円安・ドル高。 円安・ドル高地合いが優勢となった海外市場の流れを引き継ぎ、ニューヨーク市場は153円83銭で取引を開始。米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策決定を控え、午前は動意薄で、153円台後半から154円近辺のレンジを方向感なく推移した。 FRBが開いた連邦公開市場委員会(FOMC)は事前予想通り、0.25%の利下げを決定。ただ政策金利見通しでは、2025年の利下げ回数が2回と、9月時点での4回から減ると想定された。利下げペースが鈍化するとの見通しを受け、米長期金利の指標である10年物国債利回りが急上昇。円売り・ドル買いの流れが強まった。 パウエルFRB議長は記者会見で、金融緩和ペースを「緩める地点か、その近くにいる」と明言。金融政策運営が「新たな局面に入った」とし、「インフレ鈍化を確認する必要がある」と述べた。今後の追加利下げに慎重な姿勢が示されたと受け止める向きが多く、円は一段安となった。 FOMC声明公表前は、日銀の金融政策決定会合の結果公表を19日に控え様子見ムードも漂っていた。来年の米新政権の影響や春闘の行方を見極めるため、政策金利である短期金利の誘導目標を現行の「0.25%程度」に据え置く公算が大きいとみられている。 ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.0346~0356ドル(前日午後5時は1.0487~0497ドル)、対円では同160円27~37銭(同161円02~12銭)と、75銭の円高・ユーロ安。