“今年限りとさせて頂きます”など…広がる『年賀状じまい』に印刷事業者も苦渋の対応「非常に複雑な思い」
2024年も残り半月となり、郵便局では年賀状の受け付けも始まりましたが、一方で年賀状を送るのをやめる「年賀状じまい」の動きも広がっています。書き入れ時の印刷業者も時代の変化に、苦渋の対応を始めています。 【画像で見る】“今年限りとさせて頂きます”など…広がる『年賀状じまい』に印刷事業者も苦渋の対応「非常に複雑な思い」
■あなたはどうする?広がる「年賀状じまい」
12月15日から年賀状の受け付けが始まり、中村区の名古屋中央郵便局にも専用のポストが設けられ、投函する人の姿が見られました。 日本郵便では、2024年から年賀状にギフト券をセットにして販売するなど、新たな需要の掘り起こしを狙っています。 年賀はがきの発行枚数は、2004年用の44億枚余りをピークに2009年から14年連続で減少し、メールやSNSの普及もあり2025年用の発行枚数は10億7000万枚にとどまっています。 街の人に年賀状を出す予定を聞いてみると…。 40代: 今年も50枚くらい出すつもりでいて、買ってあります。昔は100枚以上刷っていたけど、今は本当に少なくなって、メールとかLINEとかの「あけおめ」ぐらいしか来なくなっちゃった人もいるし。さみしいですよね、やっぱり。 20代: 少なくなっちゃったんですけど、本当に関わりの深い親戚や友達に20枚くらい出しています。前はもっと出していた。 一方で、若い世代を中心に「年賀状離れ」も進んでいます。 40代: 来たら出してはいますけど、それ以外は出していないです。8年くらい出してないかもしれないです。 20代: 今年は出さないです。2~3枚出していたんですけど、もう今年からは全く出さないです。面倒くさいから。やり取りも友達はLINEとかで終わっちゃうので、必要ないかなと思います。 年賀状を出すのをやめる「年賀状じまい」が年々広がっています。
■苦渋の「年賀状じまい」用サービスも
年賀状の印刷事業を手掛ける名古屋市のフタバも、12月は年賀状印刷の注文で大忙しですが、「年賀状じまい」の影響も出ているといいます。 フタバの市川宗一郎常務: 「年賀状じまい」も5年くらい前から出てきたワードではあるんですけども、われわれ年賀状メーカーとしては非常に複雑な思いもあるんですが。お客さまのニーズとして(年賀状じまいの)文章も用意してもらいたいというのもありますので、メーカーで対応させていただいておりまして。 「今年限りとさせて頂きます」といった例文を幾つも用意し、年賀状じまい用の最後の年賀状のサービスにも対応しています。 さらにホームページでも「年賀状をやめる方法や書き方の例文」など、失礼にならない年賀状じまいを詳しく紹介しています。 それでも「やっぱり年賀状を出してほしい」と、フタバが力を入れているのが…。 フタバの市川宗一郎常務: こちらがプレミアム金箔の年賀状なんですけれども、箔押しを使った商品になっております。こちらが今年話題の松平健さんの上様が新年を彩るという、非常におめでたい商品になっております。 お正月らしく豪華な見た目になっていて、他にも東海地方の名物キャラクター、矢場とんの「ぶーちゃん」やスガキヤの「スーちゃん」などのデザインに力を入れています。 フタバの市川宗一郎常務: 年賀はがき1枚ではありますけれども、手に取っていただいて書いて相手を思う気持ちを考えながら作っていただくと良いのかなと思っております。 新年の風物詩「年賀状」も、時代の変化とともに変わっているようです。 (東海テレビ)
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