渋滞緩和へ実証実験 ひたちなか大洗リゾート 駐車場増設、経路を分散 茨城
茨城県ひたちなか市と同県大洗町の海浜地区を魅力的な観光地にする「ひたちなか大洗リゾート構想」実現に向け、同県や両市町などは民間事業者と連携し、那珂湊おさかな市場(同市)周辺の交通渋滞緩和を目指した実証実験を行う。秋の観光シーズンに備え、臨時駐車場の増設と専用サイトによる事前予約を促す取り組みを進める。 実証実験では、同市場周辺の県立海洋高グラウンドに約100台分、海門橋周辺に約20台分の臨時駐車場を増設、経路を分散させ渋滞緩和を図る。民間の駐車場シェアリングサービス「アキッパ」を活用し、事前予約を促す。臨時駐車場は今後、民有地などにも広げる方針。 期間は、10月が12~14日と19、20、26、27日、11月が2~4日の計10日間。県や両市町などで構成するひたちなか大洗リゾート構想推進協議会が、同サービスを提供する「akippa」(大阪)と業務提携して実施する。 同市場では、国営ひたち海浜公園(同市)でコキアが見頃を迎える秋の観光シーズン時、国道245号までの約2キロ区間のほか、大洗方面に当たる海門橋までの渋滞が課題となっている。県によると、東水戸道路ひたちなかインターチェンジ(IC)から同市場までの所要時間は通常10分ほどのところ、昨年10月のピーク時には140分かかったという。 県は昨年度、同海浜地区で夏と秋の観光シーズンに合わせ、交通渋滞緩和のための実証実験を実施。複数の迂回(うかい)路設定による経路分散や車両の位置情報などを収集した「プローブデータ」を活用して経路ごとに所要時間をリアルタイムで表示する案内板設置などを実施。この結果、「駐車場不足が渋滞要因の一つ」(県地域振興課)として、対策を進める方針。
茨城新聞社