唐津市の中学校でいじめ、同級生5人を提訴 学校側は重大事態と認定
唐津市内の中学校で2023年、当時2年の女子生徒がいじめによって心的外傷後ストレス障害(PTSD)を発症し、通学できなくなって転校を余儀なくされたとして、同級生5人に対し慰謝料など約360万円の損害賠償を求める訴訟を佐賀地裁唐津支部に起こしたことが25日、分かった。学校側は生徒の事案についていじめの重大事態と認定していて、市教育委員会で調査を進めている。 訴状によると、23年9月中旬ごろから、同校の同じクラスの同級生5人から、望んでいないあだ名で繰り返し呼ばれるなどした。10月ごろから登校できなくなり、その後、適応障害やPTSDの診断を受けた。現在は転校している。 学校側は23年12月、いじめ防止対策推進法に基づく「重大事態」に該当すると判断。24年3月に調査報告書をまとめたものの、生徒側から内容が不十分との指摘を受け、市教委に設置されているいじめ問題対策委員会が追加の調査を実施している。 生徒の母親は「娘は今も心身に不調を来し、通院を余儀なくされている。心から償ってほしい」と話した。市教委は「現在調査中で、現段階でのコメントは差し控える」とした。