娘がドラッグストアでアルバイトをしています。「時給を上げたい」というのですが、登録販売者の資格取得は役に立ちますか?
ドラッグストアでアルバイトをする際、登録販売者という資格を耳にする機会もあるでしょう。本記事では、登録販売者の資格を取得しているとアルバイトやパートの時給はアップするのか、また正社員でも資格手当があるのかなどについて紹介します。
登録販売者とは
登録販売者とは、薬局やドラッグストア、スーパーなどで一般用医薬品の販売ができる専門資格です。登録販売者が店舗にいると一般用医薬品のほとんどが該当する第二類医薬品や第三類医薬品を販売できます。 店舗に薬剤師がいない場合でも一般用医薬品の販売が行える薬の専門家として、ドラッグストアやスーパーなどから注目を集めています。登録販売者に受験資格はないため、誰でも気軽に試験を受けられる点も魅力の一つです。 ■登録販売者の仕事内容 登録販売者の主な仕事内容は、一般用医薬品の販売です。2006年の薬事法改正が行われるまでは、一般用医薬品であっても薬剤師による販売が必要でした。しかし、薬剤師の人手不足により購入者に十分な情報が提供されていない状況を改善するべく法改正が行われ、2009年から登録販売者による一般用医薬品の販売が始まりました。 店舗スタッフとして働く登録販売者は、一般用医薬品の販売のほか、ドラッグストアやスーパーで一般的に行われる接客や会計、品出しや発注なども行います。 ■薬剤師との違い 登録販売者と薬剤師の違いは販売できる医薬品の種類にあります。薬剤師は処方箋に基づく薬の調剤や全ての一般用医薬品の販売が可能です。しかし、登録販売者は一般用医薬品のうち第二類医薬品と第三類医薬品の販売のみと定められています。 薬剤師と同等の販売資格ではありませんが、一般用医薬品の中でも第二類・第三類は9割を占めているため、ドラッグストアやスーパーなどで薬剤師不足を補う貴重な人材として注目を集めています。
登録販売者の資格手当
登録販売者の資格を持っていると、職場によっては資格手当がつきます。ここでは、アルバイトやパートの資格手当と正社員の資格手当について紹介します。 ■アルバイト・パートの場合 アルバイトやパートでは、時給に上乗せする形での資格手当の支給が多いようです。マツキヨココカラ&カンパニーの求人情報をチェックすると、東京都内の資格なし販売スタッフの時給はおよそ1113~1300円で掲載されています。一方、登録販売者としての求人だとおよそ1113~1500円で掲載されています。 このことから、一般の販売スタッフとして勤務するよりも登録販売者の資格を取得していたほうが高い時給で働ける可能性があるといえるでしょう。 ■正社員の場合 正社員の場合は、毎月の資格手当として支給することが多いようです。ウエルシア薬局株式会社の中途採用は、資格手当として登録販売者には月1万5000円、法定研修中の場合は月5000円が支給されます。株式会社ツルハは登録販売者には月1万円、法定研修中の場合は月3000円が支給されます。株式会社クスリのアオキは法定研修中でも一律月1万円です。企業によって条件や金額に多少の違いはありますが、多くの場合で資格手当が支給されています。 ■企業によっては資格手当がない 企業や店舗によっては資格手当がない場合もあります。アルバイトやパートであれば数百円の時給アップ、正社員であれば月1万円前後の資格手当の支給があることを考えると、資格手当を支給している企業を探すのがいいでしょう。 ■研修中は資格手当が少ない場合もある 前述したように登録販売者の資格を取得しても、法定研修中の場合は資格手当の金額が下がるケースもあります。求人情報をチェックする際は、法定研修中の場合に資格手当の支給金額が変わるのか確認しておくことをおすすめします。