欧州、イーロン・マスク氏を警戒 独ショルツ首相を「無能なばか」
【パリ共同】トランプ次期米政権で要職に就く実業家イーロン・マスク氏が、排外主義を掲げるドイツの右派政党、ドイツのための選択肢(AfD)支持を表明し、欧州各国が「内政干渉だ」と警戒を強めている。フランスのマクロン大統領も演説で公然と非難。マスク氏に対する法的措置をEUに求める声も高まっている。 「無能なばか」。マスク氏は先月、2億人以上のフォロワーを持つXの自身のアカウントでドイツのショルツ首相を批判。「AfDだけがドイツを救える」と訴えた。今月9日には、Xのライブ配信でAfDのワイデル共同代表と公開討論を行う予定だ。 ドイツは2月に総選挙を控え、移民・難民の排斥を訴えるAfDの台頭に危機感が高まっている。マスク氏の「介入」が投票結果に影響を与えることが懸念されている。 ショルツ氏はマスク氏のAfD支持を批判。マクロン氏も今月6日の演説で「10年前、Xのオーナーが選挙に直接介入すると誰が想像できただろうか」と非難した。スターマー英首相やノルウェーのストーレ首相らからも同様の声が上がる。