夕方になると足がパンパン…むくみの対策方法は? 重篤な疾患の可能性も【看護師監修】
夕方になると足がパンパンになり歩くことが辛い、靴がきつくて痛いと悩みつつ、放置していませんか? 足のむくみは生活習慣が原因な場合が多いですが、実は重篤な疾患の可能性もあり、放置すると危険な状態になることもあるようです。今回は、むくみの原因や対策、医療機関に受診すべき症状について、看護師の吉田さんに詳しく解説していただきます。 [この記事は、Medical DOC医療アドバイザーにより医療情報の信憑性について確認後に公開しております]
むくみの原因は? 食事や生活習慣が関係?
編集部: むくみとはどんな症状ですか? 吉田さん: 足などが、全体的にふだんより腫れている状態です。腫れている部分は、重さやだるさを感じます。また、皮膚は引っ張られ、光沢があるように見えることもあります。腫れている部分を指で押すと、くぼみができるのが特徴です。 編集部: 靴下の跡がつくことが「むくみ」ですか? 吉田さん: 靴下の跡がつくだけでは、むくみとは言い切れません。靴下のゴムがきつい場合にも跡がつきます。「むくみ」とは、足の甲などを指で5秒程度押し、すぐに戻らない状態のことを指します。 編集部: どうして「むくみ」は起きるのですか? 吉田さん: むくみは血液の流れが悪くなることで起こります。血液がうっ滞することで、血管から水分が押し出された結果、皮膚の下の細胞と細胞の間の水分量が多くなります。この細胞間に余分に水分が溜まった状態がむくみです。むくみは「浮腫(ふしゅ)」とも呼ばれます。 編集部: 血液の流れが悪くなる原因はなんですか? 吉田さん: 主な原因は、塩分の摂りすぎ、お酒の飲みすぎ、カリウムの不足、ホルモンの影響、筋肉量の低下です。ほかにも、女性はホルモンの影響で月経前や月経中にむくみが出る方もいます。
むくみは放置せずに対策を! 解消法や予防法について
編集部: むくまないようにするには、どうしたらよいですか? 吉田さん: 血液の流れが悪くならないように次のことを行いましょう。 ・足を動かす ・塩分を摂りすぎない ・体を冷やさない ・着圧ソックス・ストッキングを履く 同じ姿勢をとることでむくみが生じるため、少し歩く、椅子から立ち上がるなど、足を動かすことで血液の流れを良くします。 編集部: 立ちっぱなし、座りっぱなしの仕事中でもできることはありますか? 吉田さん: 定期的に立ち上がり、足首を回すことでむくみを予防できます。ふくらはぎには血液を心臓に送るポンプ作用があり、足首を回してふくらはぎを使うことで、血液の流れが改善されます。 編集部: 予防してもむくみができた場合、解消するにはどうしたら良いですか? 吉田さん: 運動などをおこなうことで、むくみを解消することができます。しっかり予防してもむくみが生じてしまう方は、少なくありません。足のむくみの予防法だけでなく、解消法も知っておくとよいでしょう。 編集部: むくみの解消法のためには具体的にどうすれば良いですか? 吉田さん: マッサージ、ストレッチ、湯船につかることが、簡単にできるむくみの解消法です。ほかには、就寝時にはクッションなどを使い、足を少し高くしておくのも良いですよ。 編集部: どのようなマッサージをおこなうとよいですか? 吉田さん: 足首に手のひらをあて、心臓に向かって少し強めにさすります。さする手はグーにするなど、やりやすい方法で良いです。 足首からしっかり血液が心臓に戻るようにマッサージをしてください。お風呂に浸かっているときやお風呂上りにおこなうと、より血行が改善しやすくなります。 編集部: ストレッチは何をすればいいですか? 吉田さん: 立った状態で、かかとを上げ下げすることを繰り返します。バランスが取れずにふらつく場合は、壁に手をつくと安定しやすいです。かかとの上げ下げは、20回を3セット程度行いましょう。